やんばるの集落と夜の森を訪れる、沖縄エシカルトラベルのススメ【後編】
妹尾さんは、年間100日ほど夜の森に入り、パトロールとモニタリングを続けている。それでも、ヤンバルクイナやケナガネズミなどの希少動物に会えるのは10日に1回ぐらいなんだとか。残念ながらその「1回」にはあたらなかったが、夜の闇に目を凝らしながらヤンバルクイナの声に耳をすませつつ、ケナガネズミの痕跡を探し、探検気分で歩くのはとても楽しかった。 「やんばるを調査・観察して13年になります。何度訪れても、季節や気温、天気などによって森のようすが変わるので、いまだにどの道を歩いてもはじめての瞬間があり、飽きることがないんですよ」(妹尾さん) ナイトツアーはやんばるの森の魅力だけでなく、人と森との関わりも感じられる絶好の機会。奥深いやんばるの魅力に、すっかり魅せられた1日だった。 Text & Photo:萩原はるな