『子ども版 これで死ぬ』が教える「低山での道迷い」の怖さ
●沢を下らない 迷ったときに下りたくなるのが沢ですが、これは絶対にNG。沢はやがて滝や崖があらわれます。そこを無理に下ろうとして転滑落し動けなくなる事例が多いのです。つらくてもピークや尾根を目指して登り返します。 現在地の確認には地図とコンパスを使いますが、スマートフォンに登山用地図アプリを入れておくと、GPS機能で歩いたルートが記録できたり、現在地が地形図上に表示され便利です。アプリを使う場合も、バッテリー切れに備え紙の地図との併用がおすすめです。
●登山計画書をつくり家族と共有する 登山者やその家族などから救助要請があった場合、登山計画書に行程などが正確に記されているかが、救助、捜索の初動を左右します。登山装備の一つと考えましょう。登山計画書は、所轄する警察署にメールでも事前に提出でき、登山用地図アプリから登山計画書をつくり提出できるシステムと連携している都道府県もあります。提出用とは別に、家族や近しい人に一部渡していくのも忘れずに。行動予定を共有し、帰宅予定日時も伝えておくことが遭難時の早期発見につながります。
羽根田治(監修),藤原 尚雄(監修),松本 貴行(監修),山中 龍宏(監修),大武 美緒子(文)