今日ゴング!なぜ井上尚弥は当日増量制限のないドヘニーに「10キロ以上増えたらボクシングができないところをお見せする」と豪語したのか…JBCルールは8%増量で転級勧告も
おそらく井上のスピードにドヘニーはついていけないだろう。 モンスターが巨象を倒すシーンが頭に浮かぶ。 ドヘニーは、これまでKO負け経験はないが、スーパーバンタム級で4戦目となる 井上の肉体改造も進んでいてパワーも増している。真吾トレーナーも「いくら頑丈で打たれ強くてもタイミングが合えば倒れますよ」と太鼓判を押す。 計量で披露したそのバキバキの肉体は筋肉が浮かび上がり美しいシルエットを描いた。 「仕上がりはバッチリです。体も仕上げ方もかなりうまくなってきている。自分の感覚ですけど、もちろん筋肉量のつくり方だったり、プラスそれに対してスピードも落とさずというところも意識しながら」 前回のルイス・ネリ戦から、直前に汗を出して2キロほど落とす“水抜き”を減量法に取り入れている。その効果については「ここでそんな、さらっと言えるくらいのものではない。それに対しては、今はコメントは控えさせてください」と多くを語らなかったが、細かい筋肉が増えたように見えた。 「数年後にフェザー級を見据えるのであれば、まだまだやらなければいけないことはあると思う。そこと向き合っていかないと成長は見られないと思う。今までやってきたものをそのままやっていくのではなくて、何か新しいことを取り入れながらね。手探りですがそれを進めていかないと現状維持で止まってしまう。そうならないためにも何かをやっぱ変えるべきだと思うし、そういった意味でも自分の中で考えながらやっています」 これが永遠の求道者である井上の哲学。 そして2026年に目論む5階級目となるフェザー級挑戦へ向けて、体重の増えるドヘニーは、絶好のテストマッチとなるのだ。 「技術的なものはすぐに変わるものではないと思うが、少しずつ積み重ねた減量方法だったり、体の作り方だったりというものは、いずれフィジカルの強化として表れてくる。それは今回の試合に限らず、ひとつひとつ蓄積されていくもの」 フェザー級の王者からは次から次へと挑戦状をたたきつけられている。 5.6の東京ドームのネリ戦で歴史的な1ページを刻み、井上尚弥を知らなかった人もモンスターに興味を抱いた。熱狂の後に続けて熱狂を呼ぶのは簡単ではない。 「プレッシャーはいつもと変わらず。前回が東京ドームだったからっていうのもないし、自分は、試合をやるのが楽しみ、喜びというものが一番だと思っている。場所は、どこであろうが、そのリングに上がるというところに、自分自身に期待しているし、楽しみにしていますね」 井上はプレッシャーを自分への期待に変えてしまっている。 NTTドコモの映像配信「Lemino」で無料ライブ配信される世界戦のゴングは本日午後8時30が予定されている。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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