JR博多駅周辺「平日しか人がいない」と言われたが、働く街から楽しむ街へ…歩行者数は平日と休日が逆転
にぎわいのあるオフィス街を目指そうと、民間組織も博多駅周辺の活性化に取り組む。企業や地域住民、行政などでつくる「博多まちづくり推進協議会」は「歩いて楽しいまち」を掲げ、イベントの開催や街灯設置、清掃などの活動を展開。11年のJR博多シティ開業効果もあり、平日が中心だった駅周辺の日中の歩行者数は、22年の調査では平日と休日が逆転した。
さらに、協議会では外国人観光客の増加を受け、駅周辺の回遊性を高めようと、寺社などが多い博多旧市街の整備や情報発信に力を入れている。内野豊臣事務局長(51)は、「平日しか人がいないと言われていた街が変わってきた。アジアに開かれたダイバーシティーな街としてさらに魅力を高めたい」と意気込む。
福岡の成長に貢献した山陽新幹線。開業効果について九州経済調査協会の清水隆哉・研究主査は「本州との時間的な距離が縮まって、人流がより密になり、当時は『(九州が)本州の一部になった』と受け止められた。九州の高速鉄道発展の礎となる出来事だった」としている。(堀美緒、小川晶弘)