川崎フロンターレが獲得した「ファン・ウェルメスケルケン際」とは、どんなプレーヤーなのか?
【オランダでの経験を川崎フロンターレで活かす】 NECでの最後の2試合。際の活躍にロヒール・マイヤー監督はこう言ってうなった。 「際はチームが(フェイエノールト戦のように)困った時、すぐに助けてくれます。ゴー・アヘッド・イーグルス戦のゴールは、その成果です」 続くトゥウェンテ戦(1-0)は左SBカルビン・フェルドンクが30メートルの距離から美しいFKを決め、これが決勝点となってNECが勝った。出場機会のなかった際は試合後、フェルドンクに「どっちのゴールのほうがすごかったかな?」と冗談交じりに尋ねた。「際のゴールのほうがすごかった」「いや、君のゴールのほうがすごいよ」とふたりは称えあったという。 週間ベストイレブンに選ばれても、強烈なボレーシュートを決めても、レギュラーのバルト・ファン・ローイが復帰すれば、また際は控えメンバーにまわる。 「クラブの生え抜きであるバルトを優先することは理解できている。昔だったらちょっとクサってたりした可能性もありますけど、経験を活かし、落ち着いて毎日やれています」 黒子(くろこ)が魅せた派手な活躍──。NECの人たちは際のことを、いつまでも語り続けるだろう。
中田 徹●取材・文 text by Nakata Toru
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