パリ五輪団体金のフェンシング松山恭助、3回戦敗退 高円宮杯W杯 「自分に失望」
フェンシング男子フルーレの高円宮杯ワールドカップ(W杯)第2日は7日、群馬県の高崎アリーナで個人の決勝トーナメントが行われ、日本勢は8強入りを逃した。パリ五輪団体で金メダルを獲得した日本代表の松山恭助(JTB)は3回戦で英選手に5―15で敗れ、永野雄大(ネクサス)も3回戦でイタリア選手に4―15で屈した。 ◇ パリ五輪団体金メダルの松山は、3回戦で英国の若手に敗れ、16強止まり。満足のいく調整ができておらず、「そんなに甘くない。自分に失望している」と残念がった。 3回戦の相手は初対戦だった。「どんなフェンシングをしてくるのか様子を見すぎてしまった」と、序盤から積極性を欠いた。巻き返せず、「変に(相手に)付き合ってしまったのが敗因」と汗をぬぐった。 パリ五輪後、9月頃から本格的に練習を再開した。ただ、金メダルに関連した表彰など慌ただしい日々を過ごし、「フェンシングに集中しきれていない」状況だったという。今大会も準備不足で迎え、「そんなに簡単に勝てる世界ではない」と現実を受け止めた。 金メダリストになったことでの変化はない。「自分自身は変わっていない。五輪を勝ったからといって、僕の中では関係ない」と言い切る。「あぐらをかいたら、すぐに落ちてしまう」と自覚する27歳は、「一シーズン一シーズン、一大会一大会を積み上げた先に、ロサンゼルス五輪が見えてくる」。4年後に向けた道のりを見据え、気を引き締めた。(久保まりな)