なぜ転落…。欧州の「消えた天才」サッカー選手10人。世界中から注目を浴びた神童、名将のお墨付きのFWも
FW:フェデリコ・マケダ(イタリア) 生年月日:1991年8月22日 主な在籍クラブ:マンチェスター・ユナイテッド、シュトゥットガルト、パナシナイコス 現所属クラブ:アンカラギュチュ(トルコ) フェデリコ・マケダほど鮮烈なデビューを飾った選手はほとんどいないだろう。マンチェスター・ユナイテッドの下部組織出身のイタリア人ストライカーは2009年4月に行われたアストン・ヴィラ戦でトップチームデビュー。1-2の負けている状況でピッチに立つと、試合終了間際にプロ初ゴールとなる逆転弾を決めて世界にその名を轟かせた。 この鮮烈なデビューがマケダのマンチェスター・ユナイテッドでのキャリアのピークだった。通算36試合で5得点5アシストと期待に応えることができず、それ以降はバーミンガム・シティやカーディフ、ノバーラなどイングランドの下部や母国イタリアのクラブを渡り歩いた。 マケダのキャリアで最も好調だったのは、ギリシャの名門パナシナイコスに在籍していた2018/19シーズンから2021/22シーズンまでの4年間だろう。加入から2シーズン連続でリーグ戦2桁ゴールを達成するなど、チームのエースとして活躍していた。 現在はトルコのアンカラギュチュでプレーしており、主にサブでの起用が続いている。同クラブとの契約は今季終了までであり、今夏にも新たな新天地を求める可能性が高い。8月に33歳となる元神童のキャリアで13番目のクラブはどこになるのだろうか。
MF:ホセ・マウリ(イタリア/アルゼンチン) 生年月日:1996年5月16日 主な在籍クラブ:パルマ、ミラン 現所属クラブ:サルミエント(アルゼンチン) かつて名門ミランでデメトリオ・アルベルティーニらが背負った背番号4を19歳で継承したホセ・マウリを覚えているだろうか。このアルゼンチン生まれのMFは若くしてイタリアのパルマの下部組織に加わり、年代別代表でもイタリア代表を選択している。 そんなマウリは18歳で迎えた2014/15シーズンにブレイクを果たす。財政難で結果的にシーズン終了後に破産をするパルマの低迷とは裏腹に孤軍奮闘の活躍を披露。この活躍を受けてミランが獲得に乗り出し、先述した通り背番号4を渡すなど大きな注目を集めていた。 しかし、ミランでの生活は上手くいかなかった。1年目は公式戦10試合の出場に留まり、翌シーズンはエンポリにローン移籍。3年目の2017/18シーズンはミランに復帰したが、その後の2年間でわずか11試合の出場のみとほぼ戦力となることができなかった。 ミラン退団後はアルゼンチンのタジェレスやMLSのカンザス・シティでプレーをしたが、いずれのクラブでも結果を残せなかった。そして2023年1月に加入したサルミエントでもリーグ戦の第2節で膝の前十字靭帯を断裂する大怪我を負ってシーズンを棒に振っている。ただ、復帰を果たした2024シーズンはスタメンに返り咲いており、パルマを退団して以降最も多くの出場機会を獲得。現在27歳の元神童がようやくキャリアの再起を図ろうとしている。