プロでは通用せず…。消えた高校サッカーの元スーパースター(1)2試合で引退…。中田英寿らを抑えた得点王
第103回全国高等学校サッカー選手権大会が開催されている。過去の大会では多くのスターが誕生した。その後、プロとして華々しいキャリアを積む選手がいた一方で、パッとしなかった選手もいる。今回は、選手権でインパクトを残しながらも、プロとして期待されたほどの活躍ができなかった選手をピックアップして紹介する。
MF:野見山秀樹(のみやま・ひでき) 生年月日:1975年4月28日 出身高校:鹿児島実業高等学校 主な在籍クラブ:ガンバ大阪 野見山秀樹は、1994年に行われた第72回全国高校サッカー選手権大会で得点王となった選手だ。しかし、プロでは目立った活躍を残せず、短いキャリアを終えることとなった。 野見山は、城彰二らを擁した鹿児島実業高等学校のMFとして活躍。準決勝の清水商業高等学校戦では特に輝きを放った。 21分、左サイドからのロングスローがペナルティーエリア内に入ると、味方のバックヘッドに反応し、野見山がヘディングで押し込んで先制点を記録。さらに1-1で迎えた後半、コーナーキックから再びヘディングでゴールを奪った。この試合はPK戦の末に敗れたものの、彼の活躍は強く印象に残るものだった。 当時の清水商業は、のちにサッカー日本代表GKとなる川口能活がゴールを守り、準々決勝まで無失点を続けていた。その鉄壁の守備を破ったのが野見山だった。 野見山はその後、大学に進学したが、1年で退学してガンバ大阪に加入。しかし、プロでは出場機会に恵まれず、1997年にケガのため現役を引退し、Jリーグでのプレーはわずか2試合にとどまった。 その後、野見山は京セラに就職したが、2018年に京都サンガF.C.のスポーツダイレクターに就任し、サッカー界に復帰した。 第72回大会は、野見山、城、川口のほか、中田英寿(韮崎)や田中誠(清水商業)、奥大介(神戸弘陵)など、多くのスター選手を輩出した大会だ。その中で得点王に輝いた野見山の功績は、確かな実力を証明している。
フットボールチャンネル