執筆の試行錯誤に触れ 井上ひさし展、展示解説 高志の国文学館
高志の国文学館(富山市)の企画展「生誕90年 井上ひさし展 むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく」(同館主催、富山新聞社共催)のギャラリートークは3日、行われた。井上さんが何度も書き直して、原稿を執筆していたことなどを学芸員が説明し、来場者は井上さんの仕事の一端に触れた。 学芸員の小林加代子さんが、井上さんの代表作で東北の寒村が日本から独立を宣言する小説「吉里吉里(きりきり)人(じん)」について解説した。 会場には第1章の原稿2種類が展示されており、「いかに試行錯誤をして、練り上げた小説か分かる資料だ」と説明。戯曲「頭痛肩こり樋口一葉」では、初期構想を完全に破棄して、執筆し直したことも紹介した。 ●会期は24日まで 会場には「ひょっこりひょうたん島」の台本や井上さんの愛用品など208点が並ぶ。ギャラリートークは17日にも行われる。企画展は24日まで。観覧料は一般500円、大学生250円、高校生以下は無料。