両側に歩道整備 女児重体事故発生 金沢・涌波1丁目-永安町交差点の市道
●市が来年度、県道と一体 2022年9月に女児重体事故が発生した金沢市涌波1丁目―永安町(えいあんちょう)交差点の市道約1キロについて、市は両側に歩道を設けることを決めた。この区間は市が既に拡幅工事を進めているが、事故を受けてさらなる安全対策が必要と判断し、市道につながる県道の拡幅計画に合わせる形で内容を改める。市は新年度に用地測量と設計に着手するため、当初予算案に事業費を盛り込む方針。 【地図】市道拡幅区間 「犀川大通り線」の湯涌1丁目―永安町交差点間は片側1車線で、市は14年度から拡幅工事に着手。約1キロの区間うち計630メートルを3期に分け、北側から順に事業を進めている。1期区間の60メートルは完了し、2期区間の320メートルは工事中となっている。 市道の南側につながる県道は、県が両側に歩道を設けて道幅を8メートルから14メートルに広げる事業に着手しており、市はこれに合わせ、県と同様の計画に変更する。 22年に女児が車にはねられた事故は、2期区間と3期区間の間の整備対象外の場所で発生しており、市はこの場所も含めて約1キロ区間を計画対象にする。今後、整備に必要な都市計画道路の決定を受ける。 この区間で市は、女児の事故以降、歩行者が通行する位置を示す「グリーンライン」の整備、側溝のふたによる歩行空間の確保などの対策を講じてきた。ただ、依然として交通量は多く、金沢経済同友会は23年11月の村山卓市長との意見交換会で、危険箇所の点検と道路の改良を急ぐべきだと求めていた。 ●復旧26年末完了予定 この市道の涌波1丁目付近では、能登半島地震で陥没など約45メートルに渡って被害が出ており、市は今月、復旧工事に着手する。完了は26年末を予定している。