イヤホンで通話しながら自転車で通学する高校生の娘。「違反」や「罰金」にはならないのでしょうか?事故が心配なのでいち早くやめさせたいです。
イヤホンで通話や音楽を聴きながら、自転車に乗っている行為を見かける方もいるでしょう。イヤホンをしていると、外部の音が遮断されて安全性に欠けるため、交通事故につながるおそれもあります。 仮に、イヤホンをしたまま自転車に乗って交通事故を起こしてしまうと、刑事上の責任や罰則が科される可能性もあるため注意が必要です。 そこで今回は、イヤホンで通話しながら自転車に乗ると違反になるのかや、罰則内容について解説します。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
イヤホンで通話しながら自転車に乗ると違反になる?
イヤホンで通話や音楽を聴きながら自転車に乗っていたとしても、現行の法律では直接禁止している規定はなく、違反には該当しないようです。 しかし、自転車は軽車両として位置付けられているため、道路交通法第七十条で定められている「安全運転の義務」に抵触するおそれがあります。 また、2024年5月に自転車の交通違反の規定が盛り込んだ改正道路交通法が可決し、2026年以内に施行される予定です。この法律が施行されると、イヤホンをしながら自転車を運転して交通違反切符(青切符)がきられた場合は、罰則の対象になります。
安全運転義務違反や交通違反切符(青切符)をきられたときの罰則
安全運転義務違反(二輪車)や交通違反切符(青切符)をきられた場合の違反点数や罰金は、表1の通りです。
※筆者作成 安全運転義務違反に抵触して罰金を支払わないままにしていると、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されるおそれもあります。 仮に、交通事故を起こして加害者側になってしまうと、刑事罰や場合によっては、数千万円以上の賠償金を支払わなければいけないため、注意しましょう。 また、自治体によっても異なりますが、イヤホンを使用しながら自転車に乗ることを条例で禁止しているところもあるようです。条例に違反すると、同じく罰金や反則金が科されます。 例えば、東京都の条例では、車両等の運転中における安全性に欠けるイヤホンの使用を禁止しています。その条例に違反すると「公安委員会遵守事項違反」となり、罰金5万円以下、反則金6000円(二輪車の場合)を納めなければいけません。