若い頃は、もっと「よれよれ」だと思っていたが…「70歳を過ぎてもデート楽しい」中尾ミエが語る恋愛観
とはいえ、その頃はすでに大阪万博が開催されて、日本も先進国の仲間入りを果たしたような時代ですよ。それなのに40過ぎで恋愛したら親戚じゅうでボロクソに言われるなんて、やはりひどいと思う。 ■70歳を過ぎたら「よれよれ」だと思っていた 中尾 私も若い頃には、70歳を過ぎたら自分も友人もみんなよれよれになっていて、遊んでも楽しくないんじゃないかと思っていましたけれども、いざなってみたら、けっこう楽しいですよね。
和田 そういうふうにありたいと思うことが本当に大事ですよ。私も中尾さんのように70歳を過ぎても、「和田さんといると面白いね」「楽しいね」「気持ちが沸き立つね」なんて言われるような人間でありたいと思う。 中尾 デートをしていても楽しい。「デートしましょう」というお誘いもいただいたりすることもありますよ。昔なら、「同年代の人はちょっと……若い男の子ならいいけど」なんて思ったりもしたけれども、けっこう、同年代でも楽しい人がたくさんいて、うれしいなと思いますよね。
和田 そういう時代になってきたのだと思いますよ。遊び方が洗練されてきているし、子どもの頃からそこまで貧しい時代ではなかったわけですしね。 中尾 私は結婚はせずに、パートナーシップで生きてきました。だから結婚につきものの家同士の関係なんてまったく気にしません。私が関係を持っているのはパートナーその人だけですから。あるとき、パートナーから親族のお墓参りに付き合ってくれと言われたけれども、そもそも私は会ったこともない人のお墓でしたから、断りました。
和田 それはそうですよね。本来、そのパートナー同士が結ばれているだけの話ですから、余計な親類縁者は関係ない。でも日本は本当にいやになるくらい、そういう親類縁者の人たちがうるさい国だよね。 中尾 それがいちばん煩わしいから、いっさい、関わらなかったですね。もともと結婚という言葉自体にも拒否反応がありましたから。 ■男女のあり方だって「人それぞれ」 和田 それだからパートナーとよく続いているのではないですか。