石川遼が悔し涙「自分に負けた」 賞金王奪還は最終戦優勝が必須
◇国内男子◇カシオワールドオープン 最終日(24日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7350yd(パー72)◇晴れ(観衆2990人) 【画像】これが正真正銘の双子コーデだ!by岩井ツインズ ホールアウト後のインタビューの始まりで、石川遼は涙を流した。「自分のゴルフがなかなかできなかった。自分の責任以外、何物でもない。(逆転優勝へ)めちゃくちゃ意気込んでいたわけでもなかったんですけど、ちょっとひどかったなって」。首位に1打差の3位から記録した4バーディ、4ボギーの「72」のラウンドに納得できない。不甲斐ない内容に声を震わせて悔しがった。 ひとつ後ろの最終組を追い、序盤2番(パー3/239yd)でボギーが先行した。UTでの第1打がグリーン右手前のバンカーに吸い込まれ、悪いライからの2打目でものらずに3オン1パット。今大会で初めてスコアを落とし、前週の「ダンロップフェニックス」最終日から続いた自身の連続ノーボギー記録は59ホールでストップ。スコアを伸ばすべき5番(パー5)はチャンスを作れないまま2つ目を叩いた。 6番で3mを沈めてバウンスバックしても、表情は厳しいまま。風は前日よりも弱く、「『きょうはそんなに難しくない』と思ったことで、自分で難しくしてしまった」。20m近いバーディパットが残った8番(パー3)で、1m以内がカップにけられてまさかのボギー。「あそこが2パットだったら気持ちも落ち着いたと思ったんですけど、『この一打を決めて…』と変な邪念も入ったんだと思う」と中盤で浮上のきっかけをつかめなかった。
通算11アンダーは優勝した岩田寛に3打届かず4位。わずかな差だったと石川は捉えていない。「完全に自分に負けましたね。それが一番悔しい。自分に負けないことだけが、きょうは目標だった」と優勝争いの輪から、自ら外れてしまったような感覚がある。 今季3勝目を逃したことで賞金ランキングは一歩後退して6位。トップの平田憲聖との差を約2648万円に縮めたが、2009年以来の賞金王戴冠は次週の最終戦「日本シリーズJTカップ」(東京よみうりCC 優勝賞金4000万円)で優勝が必須。「良かった(前日までの)3日間が、きょうのこのダメな内容のための“伏線”みたい。良い3日間があっただけに結構きつい」。ホスト大会での涙は、シーズンラストゲームでの伏線になるか。(高知県芸西村/桂川洋一)