香港株式市場、台風での取引順調-悪天候時の休場廃止後で初の実施
(ブルームバーグ): 台風に見舞われている香港の株式市場は、数十年ぶりに通常通り運営されている。
金融ハブの香港がライバル勢に引けを取らないよう、長年続けてきた悪天候時の休場措置を廃止したことを受け、14日午前にトレーダーやブローカー、資金運用担当者は出勤した。当局は13日、台風23号(トラジー)の接近で3番目に高い警報「台風シグナル8」を出したが、翌14日には警報レベルを下げた。
取引開始とともに、証券会社は売買注文を処理し、資産運用会社は次の投資戦略策定でスプレッドシートを精査した。株式売買の規模は20日間平均を15%下回ったが、問題は報告されなかった。
耀才証券の許繹彬最高経営責任者(CEO)は「きょう、台風の中で取引を開始することは香港にとって歴史的な瞬間だ」とした上で、「この取り組み自体が即座に取引を押し上げるわけではないだろうが、他のグローバル市場と足並みをそろえ、競争力を維持するためのものだ」と指摘した。
悪天候時にも市場を開くという今回の措置は、同様の規則を撤回した主要金融拠点への追随を推進する政府の取り組みに基づく。数年に及んだコロナ禍では、大半の働き手が自宅にとどまるしかなかったが、市場が機能し得ることが証明され、こうした休場の慣行はますます時代遅れになりつつあるとみられていた。
原題:Hong Kong’s First Typhoon Trading Day Tests City’s Brokerages(抜粋)
--取材協力:Winnie Hsu、Kiuyan Wong.
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Sangmi Cha, Charlotte Yang