綱取りかかる大関琴桜「内容こだわった」大栄翔や隆の勝ら幕内力士4人に18勝2敗
大相撲の大関琴桜(27=佐渡ケ嶽)が8日、大相撲初場所(12日初日、両国国技館)に向けて千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で調整し、出稽古に訪れた幕内力士相手に切れのある動きを示した。 この日の佐渡ケ嶽部屋には関脇大栄翔をはじめ、前頭隆の勝、豪ノ山、王鵬が訪問。琴桜はこの4人を相手に20番連続で相撲を取り、18勝2敗と圧倒。「途中から(体が)温まってきて、落ち着いて取れた」とうなずいた。約30分間土俵に立ち続け、「苦しくなってからが勝負。連続でやって疲れたけれど、そのなかでしっかりやれた」。最後まで集中力を切らさなかった。 6日の横綱審議委員会(横審)による稽古総見では、大関同士での申し合い稽古で3勝10敗と振るわなかった。翌7日は、出稽古にきた大関大の里との三番稽古で6勝8敗。負け越したとはいえ動きは良化していた。日ごとに状態を上げ、この日は勝率9割とほとんど負けなかった。それでも稽古での勝敗に一喜一憂することはない。「内容にこだわった」と振り返ったように、押して前に出る相撲を徹底した。 昨年11月の九州場所は14勝1敗で初優勝を飾った。綱とりが懸かる初場所が近づくなかで、気持ちは「いつも通り」と淡々とした口ぶり。泰然自若に構え、初日を待つ。【奥岡幹浩】