開店前から50人が並ぶ行列店、創業70年超の老舗も!官僚が推す「函館塩ラーメン」の名店4軒
現在、同店が提供する麺メニューは、「函館塩ラーメン」「函館醤油ラーメン」「味噌ラーメン」など。「塩」と「醤油」については、「ワンタンメン」にすることも可能。もちろん、初訪問時に食べるべきは、「塩ラーメン」か「塩ワンタンメン」。特に、函館では「ワンタンメン」を出す店が少ないため、ここでは「塩ワンタンメン」をオーダーするのがベストだろう。
丼の底まで見通せそうなほどの透明感におのずと視線が釘付けになる清湯スープは、動物系素材(鶏ガラ・豚骨)に、香味野菜と昆布を加え、スープを濁らせないよう、細心の注意を払いながら炊き上げたもの。 昆布の滋味をしっかりと利かせることで、類まれなほどのコク深さを演出することに成功している点も、特筆に値する。塩ダレのうま味のクオリティも極めて高く、ひと口で食べ手の胃袋を鷲掴みにするだけの牽引力を持ち合わせる。 このスープに合わせる麺は、函館市内においては珍しい自家製。店舗の2階で毎日製麺するストレート麺は、麺肌滑らかで、のど越しも抜群。スープとの相性も、長年の営業経験が余すところなく活かされ、この上なく良好だ。 ご当地ラーメンの範疇を超え、「淡麗塩ラーメン」として捉えても、全国屈指の水準の高さを誇る1杯であることに疑いを差し挟む余地はない。 創業80年近くに及ぶ老舗の実力は、決して伊達ではない。行列待ちの苦労も瞬時に吹き飛んでしまうほど、素晴らしい1杯だった。 滋養軒 住所:函館市松風町7-12 営業:11:30~14:00 定休:火曜・水曜
名店② 函館駅前エリアの実力店「鳳蘭」
続いてご紹介するのは、「鳳蘭」。同店も、「滋養軒」と同じく、函館を代表する実力店のひとつ。 個人的な見解になるが、ここで声を大にして伝えたい。せっかく函館にまで足を運んだのであれば、「滋養軒」と、ここ「鳳蘭」だけは、万難を排してでも足を運んでもらいたい、と。 冒頭で述べたとおり、同店の創業年は、戦後間もない1950年。創業70年を超える、堂々たる老舗だ。店舗の場所は、市電松風町停留場が最寄りとなるが、函館駅からでも十分徒歩圏。5分も歩けば、店前まで辿り着くことができるだろう。