<春高バレー>3冠に挑む大阪女子代表・金蘭会、キーマンに聞く
春高に向けて ── 池条監督に聞く
──3冠がかかる春高、いよいよですね。 国体では1年生2人が、近畿大会ではジュニアのメンバーが抜けていましたが、春高は揃って戦えます。全員戦力。その分レギュラー競争になりますが、レギュラーが大会中ずっと調子がいいわけやないので、誰かが悪ければ他の誰かがと。春高予選は宮部がアジアユースから帰ってきて1週間後でよくなかったけど、セッターと合わせてきているし、春高は先発で使いたいと思っています。 ──春高は4度目ですね。どんな印象ですか? 前は3月開催で、新人戦みたいやったけど、1月になって3年生最後の大会になって、3年生の気持ちをぐーっと上げていくのが難しい。ラグビーやサッカーを見ていてようやってるなと思っていました。今回で4度目ですが、過去の3回も3年生より下級生が頑張った。ただ、昨年優勝した九文(九州文化学園)や準優勝の東龍(東九州龍谷)など上位に行っているチームは3年生が頑張っている。春高は3年生が頑張らないと勝てない大会です。
「春高はどこが勝ってもおかしないですよ」
──ライバルで気になるところはどこですか? 今年、うちが(インターハイ、国体と)2回勝っているが、春高はどこが勝ってもおかしないですよ。東龍、成徳(下北沢成徳)、熊本信愛(女学院)……きりないくらい。 ──そんな中で勝つためのポイントは? “落ち着いてやる”、“気持ちを入れる”。気合い入れて落ち着くなんてのは難しいことやけど。空回りしてもあかんし、静かにやっとってもムード上がらんし。普段通りの力をどうやって出すか、それがポイント。力を全部出し切りたい。それで負けたらしゃあない。力出さすに終わるっていうのがイヤ。 ──チームの中でキーとなるのは? セッターとリベロの2人がつなぎのバレーを作っている。うちのバレーは2人がちゃんと仕事をしてくれたら「第1のギア」が入る。春高でも安定してやってくれたら。それからジュニアに選ばれた3年生の丸尾。波があるのでよくレギュラーを外すが、外してまた出すとよかったり。インターハイの決勝で熊本信愛に3-0で勝ったのは丸尾がよかったから。丸尾が頑張ったら宮部も活きるし、宮部が頑張ったら丸尾も活きる。 ──宮部さんの活躍も必須と。 そう。使わないのはもったいないし、春高はもちろん先発から使います。他と高さが違うからセッターは苦労するが、決めさせてあげられるトスを上げて上級生がお膳立てしてやらないと。来年はそうはいかんけど(笑)。宮部は小学校でバレーやめる、中学でやめると言っていたが、2013年のJOC(ジュニアオリンピックカップ)で優勝してうちに上がる気持ちになってくれた。ユースなどに召集されても嫌がらず行って、全日本に入るんや、東京オリンピックに出たいっていう連中が集まる中に入って影響されてきた。性格的に派手でなく大口叩くような子でないのに、“この子に負けたくない”とかも言うようになったり。ユースのキャプテンもやって、たぶん務まってないと思うけど、大会(アジアユース)乗り切って優勝して帰ってきた。変わってきていると思う。