楽天ドラ4・江原雅裕投手、右肘3度手術も「ちゃんとした状態なら打たれない」…諦めず励んだ本格派
プロ野球のドラフト会議で楽天から4位指名を受けた日鉄ステンレスの江原雅裕投手(24)は、3度も右肘の手術を受けた苦労人。「憧れていたプロで活躍したい」と、力を込める。 【写真】ドラフト会議、ロッテ5位指名に東海大九州の広池康志郎投手…畜産学ぶ牛好きでグラブにも牛のデザイン
福岡県久留米市出身の本格派右腕。強豪の天理高(奈良)に入学したが1年冬に手術を経験。2年夏の甲子園ではベンチ入りできず、3年夏の大会後に再びメスを入れた。国学院大に進み、最速147キロを投げるまでに成長。3年春にリーグ戦でデビューしたが、登板はこの1試合のみ。同年夏に3度目の手術に踏み切った。
度重なる故障でなかなか舞台に立てなかった。それでも「ちゃんとした体の状態で投げたら打たれない。プロ入りを諦めるつもりはない」と闘志を失わなかった。
山口県光、周南市を本拠地とする日鉄ステンレス硬式野球部に入ると、リリースポイントを安定させ、肘に負担がかからないフォームを追求した。冬場に上半身の筋力トレーニングに励んだ結果、1メートル86、93キロの体から投げ込む球は威力を増した。今秋の日本選手権中国地区最終予選では157キロを計測した。
高校、大学時代には同級生がドラフト会議で指名されるのを隣で見てきた。「ようやく彼らと同じラインに立てる。人間としても目標にされる選手になりたい」。苦しい経験を糧に、飛躍を誓う。(古島弘章)