パートとアルバイトの違いとは? 「定年後」に働くならどっちがよいの?
総務省統計局によれば、2022年の高齢者の就業率は25.2%でした。中でも65~69歳は50.8%、70~74歳は33.5%と過去最高値となっており、もはや「働く高齢者」は珍しくないといってよいでしょう。 定年後には「パート」や「アルバイト」といった雇用形態もよく聞きますが、具体的にパートとアルバイトはどのような違いがあるのでしょうか。また、定年後に働く場合はどちらを選べばよいのでしょうか。 そこで今回は、パートとアルバイトの違いについて解説します。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
そもそも「パート」「アルバイト」とは何か
結論からいうと「パート」「アルバイト」といった用語に、法律上の違いはありませんが、「パートタイム労働法」という法律で、1週間の所定労働時間が同じ事業所に雇用されている正社員と比べて短い労働者を「短時間労働者」と定めています。 つまり「パートタイマー」や「アルバイト」など呼び方に違いがありますが、短時間労働者であればパートタイム労働法上のパートタイム労働者といえるでしょう。
考えられる定年後の働き方とは?さまざまな雇用形態
日本にはさまざまな雇用形態があります。具体的にどのような雇用形態があるのか一部を紹介します。定年後に働く場合の参考にしてみて下さい。 ■パートタイム労働者 同じ事業所に雇用されている正社員と比べて労働時間が短いと、パートタイム労働者となります。自分の時間を確保しやすいことがパートタイム労働者のメリットといえるでしょう。 会社はパートタイム労働者に労働条件を明示しなければなりません。パートタイム労働法では昇給・退職手当・ボーナスの有無についても明示を義務づけているため、事前に説明を受け、十分納得したうえでパートタイム労働者として働くのであれば、賃金を含めてさほどデメリットはないのかもしれません。 ■派遣労働者 労働者が人材派遣会社と労働契約を結び、派遣会社が契約先の会社に労働者を派遣する形態です。労働者は派遣先の指揮命令を受けて働きますが、法律上の雇用主は人材派遣会社です。 自分のライフスタイルに合わせて働ける、これまでのキャリアを活かして希望の仕事ができるなどのメリットがあります。 ■短時間正社員 フルタイムの正社員と比べて、所定労働時間、もしくは所定労働日数が短い正社員のことです。期間の定めのない労働契約を結んでおり、時給などの算定方法がフルタイム正社員と同じである場合、短時間正社員に該当します。労働時間以外は正社員と同等である点が、パートタイム労働者との違いです。 ■自営型テレワーカー 自営型テレワーカーとは、注文者から委託を受け、IT機器等を使用し成果物の作成又は役務の提供を行う人を指します。 フリーランス、在宅ワーカーなどとも呼ばれており、イメージしやすいのはイラストレーターやwebプログラマー、ライターなどでしょう。パートタイム労働者のように労働時間が固定化しておらず、自分でスケジューリングをする必要があります。