福島原発2号機の原子炉直下に「黒い塊」東電が会見(全文1)安全性は確認済
2号機のペデスタル内の事前調査の実施結果について
岡村:それでは、皆さま、配布が完了したようなので、ご説明させていただきます。新しい資料ですけれども、参考資料ということで、2号機のペデスタル内の事前調査の実施結果ということで、IRIDさんと東京電力という連名でございます。格納容器の内部調査につきまして、ちょっと先ほど、説明を間違えましたけれども、1ページ目が本日の調査範囲ということで赤く、くもくもが付いておりますけれども、CRD交換用レールおよびペデスタルの中の状況確認という位置付けになります。 1枚めくっていただきまして、PowerPoint右下の2ページ目になりますけれども、こちらは従前からお示ししておりますとおり、A2調査の各ステップを示したものです。今日お見せしております動画の情報につきましては、ステップ5ということで、こちらのCRDレールに沿いまして、X-6ペネからロッド式の、先端にカメラが付いたものをペデスタルの入口まで入れたということになります。このことにつきましては当然、このあとのステップ6、ステップ7につきまして、有益な情報を得るということが1つの目的でございますので、また6、7につきましての状況が分かりましたら、しっかりとご説明してまいりたいというふうに考えております。 3ページになりますけれども、ペデスタルの事前調査ということで、左の端から、CRDレール、それから吊天秤と、ちょっとハレーションが起きましてちょっと分かりづらいんですけれども、ペデスタル開口部という3枚の写真がございます。それぞれ横断面、上に断面図が載っておりまして、CRDのレールをパンチルトカメラというものがありまして、それは上下の首振り、左右の展開ができるカメラになりますので、それぞれCRDレールを下に、カメラを下に下ろして見た状況。表面に少しさび等が浮いているような状況ではありますけれども、ロボット、そういったものの走行に大きな支障となるものはない。 それから、吊天秤というものが途中に、形で言いますとコの字というんでしょうか、コの字の形でこのCRDレールをつり上げるためのつり具でございます。それがレール上に橋のようにまたがってるということになります。その橋の下をロボットがくぐっていきますので、その状況。 それから最後に右端の写真につきましては、ペデスタルの開口部ということで、ちょっとコピーがあまりよろしくなくて申し訳ありませんが、先ほどの画像のほうが鮮明かと思いますので割愛します。 4ページになりますけれども、こちらが先ほどの動画をそれぞれタイミングごとに切り取ったものになります。左の上が、ペデスタルの入口、入りまして、写真で言いますと、先ほどの、こちらがいいですね、1枚もののPowerPointのほうを、5号機のペデスタル内という写真を見ていただいたほうが分かりやすいかと思います。こちらのペデスタル内の写真、5号機のほうを参考にして、今、お配りした4ページの、ちょっとこれはCAD図ですので図式的に、また視野の方向もちょっと違っておりますので分かりづろうございますが、ご説明しますと、4ページの左上の写真につきましては、フラットバー、グレーチングなしという矢印が飛んでおります。それは何を申し上げているかといいますと、この1枚もののほうの左上の写真で、CRD端部というところの今、キャプションがあります、説明がありますが、その先に三角の形をしたグレーチングがあるかと思いますけれども、その三角のところ、それからその上にフラットバーという赤い矢印が飛んでいると思います。これがこの左上の写真ですね。先ほどの、今、お配りした写真の左上の写真のフラットバーというところと合致するということになります。 それで、今、ご覧いただいていますのは、グレーチングなしと申し上げているのは、この写真、今、1枚ものの写真と同じアングルになっております。三角コーナーの上のところですね。三角コーナーの三角を形成している構造材、それのちょっと上に青い四角が描いてあると思います。その辺りを指しております。その部分が、グレーチングがないというふうに今回、情報としてはつかめております。 それから、今、お配りした資料のTIP案内管というのは先ほど、アングル的には、ちょっとこのページの一番、ちょっと前後して申し訳ありませんけど、8ページに飛んでいただくと分かりやすいと思いますけれども、8ページの動画の補足説明というページがございます。こちらで、私、先ほど3アングル、写真が、動画がございますと申し上げたのが、このマル3、マル4、マル5という順番になります。マル3番が最初にCRDレールの端のほうに行きまして、そこから上を見上げたという、こういう動画でありました。そこからマル4番にいきまして、今度は右上。右上に動画の最初のタイミングで、ペデスタルの入口の少しへりが掛かっています。そこから逆に左下のほうになめていくような情報。最後に、今度はペデスタルの右下からカメラの首を上げていきまして、奥のほうにマル5番のラインで動かしていると、そういう情報になります。 TIP案内管といいますのは、このマル4番のアングルで、スタートをしてから少し壁を下がったところに案内管、これは中性子の核計装のラインですけれども、そういった案内管が残っているということがこの写真から分かります。 それから、CRDの下部、右上にまいりますと、制御棒駆動機構の下部というところでございますが、こちらは先ほどの8ページでいきますと、マル3番の一番最後のアングルでしょうか。下から見上げまして、制御棒駆動機構の下部が見えております。制御棒駆動機構にはそれぞれ、PIPといいます動力のケーブル、それから信号のケーブルがありますけれども、申し上げましたのは、被覆等が比較的残っているような状況、大きな損壊がないような状況だということがこちらからは分かります。これは断片を捉えた写真ですのでちょっと不鮮明で恐縮です。 それから、左下にまいりまして、こちらが、先ほどのアングルと若干、似ておりますけれども、フラットバーがありまして、グレーチングがないというような状況になります。少し角度を変えたところですね。それから、プラットホーム側に、CRDレールとプラットホームの開口部というところがございます。こちらは8ページでまいりますと、最初のマル3番のアングルをいく、一番最初のスタートの起点です。CRDレールから、8ページの写真でいいますとトラテープが貼ってありますけれども、実際はこちらの、少しうっすらと見えるという、5号機と2号機の違いですけれども、そちらにギャップがありまして、そこを本番、本番といいますか、今後、ロボットが乗り越えていくというようなところになろうかと思います。それからその脇ですけれども、堆積物がグレーチングに比較的多く積もっていると、そういうような写真が4ページのご説明になります。 繰り返しになりますけれども、ちょっとまとめを5ページに記載させていただいておりますけれども、今回、予定していた調査は計画どおり実施できたというふうに認識しております。調査した範囲では、CRDハウジング、それからPIPケーブル、CRDの下から出ている黒いケーブル、CRD交換機は既設位置に残存しているということを確認しております。 それから、CRDプラットホームのグレーチングの一部に既設形状と異なるような部分、端的に言えばゆがんでるというか、そういった部分がある。それから、CRDレールおよびプラットホーム、グレーチング上に堆積物が確認されたということであります。ペデスタル内は水滴が落下しているエリアが一部で確認されております。画面にも映っていたかと思っております。 今後、今回、調査した画像データをしっかりと分析しております。今日は速報ということで、いの一番にお出ししておりますけれども、堆積物除去装置、それから自走式の調査装置ですね。こちらのサソリロボットを投入する可否について、しっかりと検討してまいりたいと、貴重なデータが得られたというふうに考えております。 それから最後、繰り返しになりますけれども、今回の調査であらためて格納容器、それからその周りの、周辺の環境というものの安全性というのは確認できたということになろうかと思います。格納容器、圧力容器の温度、それから格納容器内のガスに関するパラメータが特に異常がないということを確認しており、安定的な冷却がされていると。圧力容器にやはり、どこかに若干の隙間、穴が開いているということから、上から雨のように冷却水が降っているというようなことを意味しております。 最後につきましては、隔離弁、O-リング等に気密を確保しており、それが異常がないこと、それから、原子炉格納容器の内圧以上の圧力を掛けて、中に、インリークという言い方をしますけれども、ガスを、圧力を掛けているという状態ですので、放射性物質の漏洩等はございません。ダストモニターも周辺に設置しておりますが、異常値は示していないということが確認されております。 それから、全般的な話ですけれども、格納容器内部からの放射線の影響も建屋や遮蔽等に、適切に管理されており、外部への影響はないということが映像からもあらためて確認できたということを、最後に述べさせていただきたいと思います。 のちのページは作業風景ですけれども、6ページ、事務本館でのリモート室、それから原子炉建屋内での(※判別できず)の制御装置。こちらはもうロッドを操作している状況になろうかと思います。そういった作業風景がご説明。8ページは今、ご説明いたしました。概略ではございますけれども、お手元の資料のご説明は以上になります。 【連載】福島原発2号機の原子炉直下に「黒い塊」東電が会見※全文2へ続く