【歯科医 石井さとこさんに40代読者が相談!】マスク生活が終わり、自分の口臭がつねに気になるように。いい対策が知りたい!
マスク生活以降、自分の口臭が気になる40代、50代が増えている。でも自分ではなかなか、その原因は特定できない。歯科医師の石井さとこさんは「口臭予防のカギは、唾液の量です!」と言う。唾液を増やすためにできる日常生活の工夫とは? 今日からできる簡単な方法について、たくさん教わった!
<お悩み> コロナ禍でマスク生活を長く経験し、口臭が気になるようになりました。歯磨き・マウスウォッシュ・フロスなどは行ってはいますが、「もしかすると内臓から上がってきた匂い?」とも思っています。いい対策があったら教えてください!(46歳・専業主婦) <回答> 唾液は天然のデンタルリンス。量を増やしましょう!長いダイエットなどによる「飢餓口臭」の場合も。 「今や老若男女問わず、約8割の方々が口臭を気にしている、と言われる時代です。マスク生活を送る間に、口元の運動量、また食事のタイミングの変化による、嚙む運動量の減少などの背景も、口臭の原因としては考えられるでしょう。 それらの対策については、この後しっかりお伝えするとして。まずお聞きしたいのは、『空腹時に口臭が気になることはありませんか?』ということ。ダイエットをされている場合は特に、お悩みにもある内蔵から上がってくるような、空腹時特有の渇いた&枯れたニオイがすることがあります。 食事制限やファスティングを長く続けると、体は当然、飢餓状態になりますよね。そこで体は生命を維持するために、タンパク質や脂質を分解して、糖の代わりとなるケトン体という物質を作ります。体が飢餓状態に進行するほど分泌されるこのケトン体が、ダイエット臭、飢餓口臭とも呼ばれる、イヤなニオイのもとに! 口内の汚れとはあきらかに違う、体の中から臭ってくるような場合、ご自身の食生活を振り返り、飢餓口臭を疑ってみましょう」
食生活から唾液の量を増やす
「ダイエットを行っていない場合でも、食生活が原因で表情筋の運動不足から唾液量が減り、口臭につながることも多くあります。口臭が気になる方にぜひ知っていただきたいのは、唾液は天然のデンタルリンスである、ということ。唾液の中には、デオドラント消臭効果がたっぷり含まれているのです! そして、放っておけば唾液はどんどん減っていくのがOurAge世代。少しでも多く唾液を出すためには、日常のちょっとした習慣を意識することが大切です。私も食生活では、嚙む回数を増やせるよう、食材を工夫しています。 例えば納豆ひとつとっても、小粒ではなく、大粒にする。ネギやごまなども混ぜて、飲み込まずに嚙む食材を取り入れるよう、心がけているわけです。ちなみに納豆自体はニオイがあるけれど、旨味成分のおかげで唾液の分泌を促す、おすすめ食材です。 もっと簡単なのは、口臭予防にガムを嚙む習慣をつけて、唾液を出すこと(現代人は、ガムを嚙まなくなったなぁと思うのです…)。嚙む回数を増やして満腹中枢を刺激すれば、無理なダイエットともおさらばできるかもしれません」