大阪駅前に巨大な公園 緑とイノベーションの融合「グラングリーン大阪」好発進
新産業創出や産官学交流の拠点として同事業の中核を担う「ジャムベース」には、企業や大学、研究機関、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、学生などが集い、新たなアイデアの社会実装や事業化への挑戦を推進、支援する。北館の1~9階に、会員制の交流スペースや家具付きのスモールオフィス、コワークスペースを設けたほか、公園内には安藤忠雄氏が設計監修した新しい文化施設「ヴイエス」が開業した。
関西経済のけん引役として期待
グラングリーン大阪には3つのホテルが入る。南館にはヒルトンホテルチェーンの最上位クラス「ウォルドーフ・アストリア大阪」と、通常のビジネスホテルとは一線を画した「ホテル阪急グランレスパイア大阪」が来春開業する。北館の高層階には日本初進出となるライフスタイルホテル「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」が6日開業した。キャノピーは53のスイートルームと19のコネクティングルームを含む全308の客室を有し、大阪らしさを各所に表現した。地域密着型のイベントやアクティビティが行われる予定だ。
旧梅田貨物駅の全面移転から40年。うめきたエリアは2002年の国際コンペから20年をかけて開発されてきた。18年に2期エリアの開発事業者が決定し、20年に着工。グランフロント大阪は開業から11年が経ち、入居企業500社以上、就労者2万人の大規模オフィス街に発展した。グラングリーン大阪は、梅田の新たなランドマークとなり、関西経済をけん引する拠点となることが期待されている。
三菱地所の中島篤社長はオープニングセレモニーで事業者を代表してあいさつした。「ターミナル駅直結という地の利、緑豊かな都市公園を抱える恵まれた環境を生かし、関西経済にとって重要なイノベーションエコシステムのハブとしての機能を担っていく」と意気込みを語った。