「眠れない」は異常事態! 睡眠の質をさらに上げるために「やってはいけないこと」
私たちの日常はストレスを感じることばかり。家、職場、など場所を問わず、いつでもストレスにさらされています。けれど、ストレスを本当に『ゼロ』にしてしまうと、成長する機会を逃してしまうことも。 そこで今回は、精神科医・樺沢紫苑さんの著書『ストレスフリー超大全』から、誰しもが悪いストレスを感じやすいテーマを深掘りし、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」をご紹介します。 ファクトをつかみ、ToDoを知れば、悩みの9割は解決するとのこと。あとは行動するのみ! 死亡率が5.6倍も上昇!? 知っておかないと怖い、「睡眠不足」が招く心と体への影響
一般的な睡眠不足の悩みについて、前記事で解決法を紹介しました。ここでは、さらに睡眠の質を上げていくための方法をまとめました。
【ファクト①】「眠れない」を放置すると病気になる
そもそも、「眠りの質が悪い」とはどういうことでしょうか。 脳と体には「睡眠」というシステムがあります。疲労回復、免疫力アップ、新陳代謝、細胞修復、脳内の情報の整理などの役割を持ちます。睡眠は生物にとって絶対に必要な機能なのです。 「眠れない」というのは、生物にとってかなりの異常事態です。不規則な生活やストレスなどによって、「正常な睡眠機能」が破綻したということです。 人間の体には、「自然治癒力」が備わっています。昼もある程度働きますが、免疫活動が活発になる「睡眠中」にこそ自然治癒力は働きます。睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪かったりすると、自然治癒ができず、やがて「病気」を発症します。 「眠れない」というのは体からの「警告」です。その警告に耳を傾け、不摂生な要素を取り除かないと、あなたはメンタル疾患や心筋梗塞、脳卒中などの身体疾患、あるいは突然死や過労死のリスクを抱えることになります。 「眠れない」は、「健康」と「病気」の中間、「未病」の状態なのです。慢性的な不眠を抱えている人といい睡眠がとれている人とでは、うつ病の発症率は40倍の違いがあります。認知症のリスクの差は5倍にもなります。 あらためて、質の悪い睡眠を放置すると、極めて高い確率で病気になることを知っておきましょう。逆にいうと、生活習慣さえ改善すれば、健康で長生きができるのです。