新ブランドDell ProとDell Pro Maxを冠したノートPC/モバイルワークステーション
DellはCESに合わせて各種の報道発表を行なっており、Dell/Dell Pro/Dell Pro Maxといったシンプル化された新しいブランドスキームが発表されている。それに合わせてその新ブランドになった最初の製品として、「Dell Pro」ブランドを冠した法人向けのノートPCを発表した。いずれも従来Latitudeブランドで販売されていた法人向け製品の後継製品となる。 【画像】Dell Pro 14 Premium 今回発表されたのは13/14型のハイエンド向け「Dell Pro 13 Premium」、「Dell Pro 14 Premium」、13/14/16型のメインストリーム向け「Dell Pro 13 Plus」、「Dell Pro 14 Plus、「Dell Pro 16 Plus」、14/16型のバリュー向け「Dell Pro 14」、「Dell Pro 16」。 ■ Copilot+ PCに対応したDell Pro Premium、14型はWQXGAのOLEDパネルを採用している Dell Pro 13 PremiumおよびDell Pro 14 Premiumは、13.3型ないしは14型のWUXGA(1,920×1,200ドット)ないしはWQXGA(2,560×1,600ドット)のディスプレイを採用して、重量が1.071kg~(13.3型)/1.141kg~(14型)と比較的軽量を実現した法人向けのモバイルノートPC。従来はLatitude 9000やLatitude 7000として販売されていた法人向けモバイルノートPCの後継製品となる。 SoCにはIntelのCore Ultra 200Vシリーズが採用されており、メインメモリはSoCのSKUにより32GBないしは16GBとなる。ストレージはM.2 2230ないしは2280により実現されており、CTOモデルで最大2TBを選択することが可能になる。CPUがCore Ultra 200Vになっているため、Microsoft Copilot+ PCに対応した製品となる。 上位モデルになるDell Pro 14 Premiumは、WQXGAパネルはOLEDになっており、従来型のOLEDパネルに比較して24%電力効率が改善されており、49%軽量になっている。また、天板も90%のリサイクル率を実現しているマグネシウム素材を採用しており、14型としては比較的軽量な1.141kg~を実現している。 DellによればDell Pro 13/14 Premiumは本日(米国時間1月6日)より受注が開始されており、価格は現時点では未定と明らかにされている。 ■ 13.3型、14型、16型から選択することがDell Pro 13/14/16 Plus、同じ仕様のBIOSを採用し管理が楽に Dell Pro 13 Plus/Dell Pro 14 Plus/Dell Pro 16 Plusは、13.3型、14型、16型のディスプレイが選べるDell Proシリーズのメインストリーム向け製品。13.3型と14型には2in1型も用意されており、360回転ヒンジを利用してクラムシェル形状だけでなくタブレットモードやテントモードなどでも利用できることが特徴となっている。 ディスプレイの解像度はいずれもWUXGA(1,920×1,200ドット)で、上位モデルのDell Pro Premiumシリーズのカメラが800万画素(解像度としては4K)であるのに対して、カメラはフルHDとなる。筐体はアルミニウムが採用されており、 プロセッサはCore Ultra 200Vないしは200Uで、200Vのモデルは32GBのメインメモリ(Core UltraのSKUによっては16GB)、200Uでは最大64GB、M.2 2230ないしは2280により最大2TBのSSDを選択できる。また、いずれの製品も同じBIOSが利用されており、企業のIT管理者などがどの製品を選択しても同じように管理できるように配慮されている。 Dell Pro 14およびDell Pro 16は、14/16型のWUXGA(1,920×1,200ドット)の液晶ディスプレイを搭載したバリュー向けのノートPCとなる。プロセッサはCore Ultra 200UないしはCore、第13世代Core、Intel U300Eで、メモリが最大64GBまで選べることが大きな特徴と言える。 Dellによれば、Dell Pro 14 Plus、Dell Proは1月6日から受注開始し、Dell Pro 13 PlusのうちCore Ultra 200U搭載モデルは2月25日より受注開始、Dell Pro 13 Plus、Dell Pro 14 Plus、Dell Pro 16 PlusのCore Ultra 200U搭載モデルに関しては3月~4月に受注開始となっている。現時点では価格は未定。 ■ NVIDIAのプロ向けdGPUを選択できるDell Pro Max 14/Dell Pro Max 16 Dell Pro Max 14およびDell Pro Max 16は14型ないしは16型のWQXGAディスプレイを搭載したモバイルワークステーションPC。プロセッサはCore Ultra 9ないしはRyzenで、GPUとしてNVIDIA RTX 500級のGPU(14型)、NVIDIA RTX 2000 Ada世代 Laptop GPU(16型)を選択することが可能になっており、AI推論のようなGPUの処理能力を必要とする処理に活用できる。Intel版は3月~4月に、AMD版は2025年の前半に投入予定となっている。価格は現時点では未定。 なお、Dell Pro、Dell Pro Maxでは、メイン基板(マザーボード)よりも先にUSBポートなどの端子が接触不良になって基板ごと交換しなければならなくなることを防ぐために、モジュラー式の交換可能なUSB端子を採用する。ユーザーがCRUとして交換できるものではないが、FRUとしてメーカーのエンジニアが端子だけを交換することが可能になる。 また、同時にI/O周りを別基板にして、こちらも別基板だけを交換することを可能になる。そうした工夫により、メンテナンス時の環境への負荷を低減する。 Dellが以前から取り組んでいる、リサイクル可能素材の採用に加えて、そうしたメンテナンス時の環境負荷を低減することで、持続可能なIT製品の実現を今後とも目指していくという。
PC Watch,笠原 一輝