6失点ほろ苦デビューも黒星つかず ソフトバンク前田悠伍「実力が足りない事を受け止めることができれば、自分次第でもっと上にいける」
◆ソフトバンク8―6オリックス(1日、みずほペイペイドーム) ほろ苦いデビュー戦も降板後の表情に曇りはなかった。ドラフト1位で高卒新人の前田悠がプロ初登板先発マウンドに臨むも、3回6失点でKO。洗礼を浴びたが「2軍では打ち取れていたコースでも1軍は甘い球は見逃してくれない。投げないと分からなかったことなので良い経験になった」と前を向いた。 ■危ない!柳町が絞められる!?【写真】 1軍打者は簡単には打ち取らせてくれなかった。二回に5本の長短打を許して一挙4失点。続く三回はセデーニョに2ランを献上した。小久保監督も「通用していないですよね、正直」と辛口評価。その上で「だからここからはい上がるしかない。ここからの(成長する)姿を楽しみにしたい」と期待も口にした。 大阪桐蔭高出身で「世代ナンバーワン左腕」の呼び声も高い前田悠は、昨年のドラフト会議で外れ1位での指名に3球団が競合。球団は春季キャンプから「特別育成プログラム」を組み、焦らせることなく金の卵を育ててきた。4月に2軍戦でデビューすると、今季ウエスタン・リーグでは12試合に登板し防御率1・94。抜群の安定感を見せ満を持して1軍マウンドに登ったが、2012年の武田以来となる高卒1年目でのプロ初勝利までは届かなかった。 ただ、打線は11年ぶりとなる6点差逆転勝ちでルーキーの黒星を帳消しにした。「6点ビハインドで負けがつかないというところに前田悠伍というのを感じた」と小久保監督。「まだまだ実力が足りない事を受け止めることができれば、自分次第でもっと上にいける。完璧に抑えられるように練習したい」。この力強い言葉ある限り、ほろ苦デビューは大きな成長へとつながる。(大橋昂平) 【#OTTOホークス情報】
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