プロ野球「観客動員」過去最高になるかもしれない コロナから回復、動員率が9割を超える球団も
しかし実数発表になったことで、球団、NPBの最新の「経営状態」がわかるようになった。ビジネス的に透明性と健全性が増したと言えるだろう。 ■巨人と阪神では動員力で少し差がつきつつある 今季の観客動員から、各球団の傾向を見ていこう。(%)は球場のキャパから割り出した動員率。昨%は昨年対比。 阪神 4万1371人(99.9%)昨+0.7% 巨人 3万9676人(93.4%)昨+4.0% ソフトバンク 3万6344人(96.5%)昨+1.8%
中日 3万2749人(89.9%)昨+8.0% DeNA 3万2633人(95.8%)昨+1.6% オリックス 2万9867人(82.9%)昨+10.4% 広島 2万8852人(87.4%)昨+1.1% 日本ハム 2万7271人(77.9%)昨+2.9% ヤクルト 2万7249人(90.5%)昨-0.7% ロッテ 2万6259人(87.2%)昨+4.8% 楽天 2万2953人(73.4%)昨+21.7% 西武 2万1852人(70.8%)昨+9.0%
阪神は甲子園、京セラドーム大阪でのすべての試合でほぼ満員になった。動員率は99.9%、これ以上は入らない状態になりつつある。 これに対し東京ドームなどで試合をした巨人は93.4%、これでも大きな数字だが、チケットサイトでは巨人戦は席さえ選ばなければ、直前まで購入できることもある。巨人と阪神では動員力で少し差がつきつつある。 ソフトバンクは巨人を上回る96.5%、ファンクラブを中心としたネット販売が多いのが特色だ。
最近は「閑古鳥が鳴いている」と言われた中日も観客動員が上昇傾向にある。動員は9割に近付いている。 DeNAはコロナ禍の間にウィング席を増設したが、動員率は95.8%に達した。5月6日にはMLBから復帰した筒香嘉智が劇的な逆転本塁打を打ったが、これからチケットをとるのがさらに困難になるだろう。 驚くのがオリックスだ。筆者は京セラドーム大阪ができたときから通っているが、イチローがいた時代でもこんなには観客が入らなかった。第2本拠地のほっともっとフィールド神戸では、2万人が入れば御の字だったが、4月30日、5月1日の試合はともに3万人が詰めかけた。