旧車レストア×ヤマハトレールDT1☆フルレストアにチャレンジ☆Vol.1
過去に仕上げたフルレストア車
YAMAHA YA5 Deluxe 1962 1961年から市販開始されたヤマハ125YA5。部品交換会会場で購入した車両は1962年に生産されたデラックスのようだ。まずは当時のカタログやパンフレットを調達。スタンダードモデルは黒、濃紺のカラーリングで、クリアのアクリル製マスコット風防を装備しサドルシートが特徴だった。デラックスモデルは、ヤマハ250YDS1(登場時のモデル名250S)と同じ「ゴールドグルデン」カラーを採用。アンバーのマスコット風防と赤いダブルシートが特徴的だった。何度も色を塗り換えされている様子だが、紛れもなくベースモデルはヤマハ125YA5。ヤマハ初の「ロータリーディスクバルブ吸気」を採用したモデルで、ライバルはホンダのベンリースーパースポーツCB92(125cc)だった。 欠品していたWシートは、シートフレームから自作製作。一から作ろうとは思ったが、ホンダの神社仏閣C92用Wシートをベースに形状を大きく変えて、ヤマハYA5デラックスのデザインへとレプリカした。エキスパンダークッションの乗り心地はフカフカ!! 本気でフルレストアに取り組み完成までに約1年半。しかし、その後のセットアップに手間取ってしまった。トラブル原因は、ミクニ392型アマルキャブレターの取り付けフランジが歪んでしまい、僅かな二次空気を吸い込み、走る都度「ダキツキ症状」が発生してしまった。最終的には、純正インシュレータープレートと同形状で裏表にOリングが入る部品をアルミ削り出しで製作。以来、何事も無く、気持ち良く走ってくれている。現代のバイクと最大の違いは「混合燃料」仕様。ガソリンに2ストオイルを混合しないと簡単に焼き付いてしまう。同じ2ストロークエンジンでも、オイルポンプが無い時代は、最初からガソリンにオイルを混ぜてタンクへ入れる「混合ガソリンエンジン」仕様なのだ。
たぐちかつみ