働きながら「年180日ホテル暮らし」彼が辿り着いた“心地のいい生活”。ウェブエンジニアの仕事と趣味の両立
■ホテル満喫しながら、リモートで週5勤務 現在は、エージェント経由で企業と月160時間勤務の契約を交わし、リモートで週5日働いている。休みは土日の週2日。160時間を超えそうなときは、残業が発生しないように月末に数日連続で休みを取る。 特にサービスの充実したホテルに泊まるときは、ホテルを満喫するためだけに平日に休みを取ることもあるという。 「月の契約時間が決まっていますから、自分の裁量で調整しやすいのがメリットです。このような働き方を仕事先にも受け入れてもらえているおかげで、ホテル巡りもできています」
ただし、この働き方が可能なのは「仕事先との信頼関係あってこそ」とジョーさんは力を込める。契約のスタート時は、仕事先に安心してもらえるように普段以上に頑張るし、気を遣う。信頼関係ができてからも、約束は守る、連絡はこまめにする、言葉の使い方に気をつけるなどして、仕事先から「完全リモートでも問題なく仕事できる人」と思ってもらえるよう心がけているという。どれも仕事をするうえでのごく基本的な振る舞いだが、長年リモートワークと趣味を両立させてきたジョーさんだから説得力がある。
仕事で燃え尽きて、2018年に片道切符で海外旅行に出たジョーさん。このときは失ったプライベートを取り戻すかのように、趣味に振り切った時間を過ごした。そのときに気づいたことがある。 「趣味100%ではかえって孤独を感じるということです。仕事と趣味、両方に振り切ったことで、趣味をベースにしながら趣味が侵食されない程度に仕事をするのが自分には合っているなとわかりました」 ■趣味とウェブ制作のスキルが生きる
ジョーさんはいま、ホテルの宿泊料金を比較検討できるウェブサイトを制作中だ。複数のホテルチェーンの直予約価格を同じカレンダーで比較できるほか、価格が下がったときにLINEでアラートを飛ばす機能も付ける。 「自分のように、ハイアットもマリオットもヒルトンも泊まりたいという人にとっては、公式サイトでの直予約価格を1つの画面で比較検討できるので、かなり便利だと思います」 ホテル暮らしをしながらウェブ制作のスキルを磨いてきたからこそ、生まれたプロダクトといえるだろう。
いつかは、お気に入りのホテルチェーンの海外店舗も全軒制覇したい、というジョーさん。ホテルを巡る旅はこれからも続いていく。 【そのほかの写真を見る】絶景眺められる温泉に、ラグジュアリーなプールも。ホテルマニアのジョーさんが国内外で泊まったホテルの数々
横山 瑠美 :ライター・ブックライター