「動画を観るだけ」「いいねを押すだけ」のネット副業?平均被害額は100万円以上!身近に迫る危険な詐欺システムを解説!
日本経済新聞によると、「動画を観るだけ」「SNSで『いいね』ボタンを押すだけ」などと簡単な作業で報酬が得られるとうたう副業をめぐるトラブルが急増しているそうです。10月5日放送の『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、ITジャーナリストで成蹊大学客員教授の高橋暁子さんがネットの副業詐欺について解説しました。 【画像】「動画を観るだけ」「いいねを押すだけ」のネット副業?平均被害額は100万円以上!身近に迫る危険な詐欺システムを解説!
動画を観るだけの簡単な仕事
そもそも動画を観るだけで報酬が得られるというのは、どのような仕組みなのでしょうか? 高橋さん「多くは広告やCMを視聴して、広告収入の一部が得られる仕組みなんですね。それ以外にも会員登録とかカードの登録とか、買い物などをすることで収入が得られるものもあります」 ただ、1回の視聴で報酬が1円にも満たないものがほとんどであるため、副業と言えるほどの収入はとても得ることはできず、少し得するという程度でとらえておいたほうが良さそうです。
最初は儲かるが…
見るだけという簡単な作業なのに、なぜ金額的な被害を受けてしまうような詐欺となるのでしょうか? 高橋さん「いわゆるタスク詐欺の一種になります。最初は実際にタスクで少額の報酬が得られるんですが、本当に得られたということで信用した後に『もっと複雑で高収入なタスクがあるよ』ということで、それを受けて。 ただ、それを受けた後に『ミスをした』といわれて、逆に罰金的にお金を取られてしまったりするんですね。結局、報酬よりも失うお金のほうが多いというものなんです」 北野は投資詐欺の手口で、最初に少額の配当を振り込んで信じ込ませた後に、多額の投資金を振り込ませてだまし取るパターンと似ていると語りました。
詐欺の具体的な手口
タスクの具体例としては、動画を視聴してその動画のキャプチャを送ると報酬が得られる、この投稿に「いいね」を何十回する、あるアカウントへLINEのスタンプを送るなどといった簡単なものが多いそうです。 その後、わざと複雑なタスクを依頼し、失敗したと言って罰金を払わせる手口です。 また、チームでのタスク依頼というものもあり、「誰かが失敗したから」という理由で連帯責任により全員罰金を払わせるというパターンもあるそうです。 罰金を振り込んでしまうと、後から詐欺だとわかっても取り返すのがほぼ不可能で、不正に売買された銀行口座を相手が利用していて、加害者にたどりつけないのだそうです。 国民生活センターによると平均被害額は100万円以上と高額です。「払わないと報酬が得られないので取り返したい」という心理につけこみ、被害額が膨れ上がってしまうようです。