「もう限界だよ」バレンシア戦で退場のヴィニシウス、観客のブーイングに耐えられず
レアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールは、4日のラ・リーガ第12節、敵地メスタージャでのバレンシア戦で、観客からのブーイングに大きな影響を受けていたようだ。スペイン『マルカ』が報じている。 脱税、麻薬、暴行、放火、殺人…犯罪・逮捕歴を持つサッカー選手たち 2シーズン前の人種差別にまつわる騒動から、険悪な関係にあるヴィニシウスとバレンシアの一部サポーター。以降、ヴィニシウスはメスタージャを訪れる度に苛烈なブーイングや批判にさらされてきた。今回の一戦でもボールに触れる度に大量の口笛が吹かれ、さらには「ヴィニシウスはバロン・デ・プラジャ(ビーチボールの意)」という、受賞を逃したバロンドール(スペイン語ではバロン・デ・オロ)を皮肉ったチャントを歌われていた。 ヴィニシウスはこうしたスタジアムの雰囲気にまいっていたようだ。スペイン『マルカ』によれば、前半終了後、チームメートたちに次のような言葉を口にしていたという。 「もう限界だよ。ストレスがあまりにもすごい」 ヴィニシウスは精神的にかき乱されていたせいか、この試合の後半、自身を無理矢理立たせたGKストレ・ディミトリエフスキの顔に張り手を食らわせてしまい、一発退場となった。スペインフットボール連盟(RFEF)の競技委員会から、2試合の出場停止処分を科されることが濃厚となっている。 なおマドリーのカルロ・アンチェロッティ監督はバレンシア戦の翌日、ヴィニシウスが自身には想像できないほどの重圧の中でプレーしていると語っていた。 「難しいよ。私は彼の立場にはなれないが、しかし侮辱など、ああしたすべてのことに耐えるのは難しい」 「彼は自身を向上させようとも、耐えようともしている。レッドカードには悲しみを感じているし、私たちには謝罪をしたよ。とにかく、チームは前を向かなくてはいけない」