バレーボールの可能性を活かし、未来に向けた発展のカギを創る。SVリーグ マーケティンググループ 小島陽介ダイレクター
―― SVリーグではどんな仕事をされているのですか? 「マーケティング」という括りですが、お客さんと向き合うところ全般です。チケット、グッズ、放送。そこにまつわるシステム系の整備ですね。
―― 特に時間を最も割いている仕事はどの分野ですか? 開幕前の優先順位という点で言えば、放送・配信のところです。日本国内で放送、配信していただくJ SPORTSさんもそうですが、海外への放映権販売に関わっています。
―― どういう相手と、どのような話をされているのですか? アジア各国の放送局さんと話をしています。特にアジアの提携国で、かつSVリーグでその国の選手がプレーしているところから順番に交渉をやっています。まだ、そこまで実績もないので、大きな金額にはなっていませんが、皆さん大きな興味を持ってくれています。最初に話がまとまったのはタイで、台湾、フィリピン、あとインドネシアも考えています。
―― 先日のネーションズリーグでは、男子日本代表がフィリピンで大人気だったと聞いています。ニーズがあるということですね。 男子はフィリピンでかなり人気が高いです。女子は選手がVリーグでたくさんプレーしていることもあり、タイで人気があります。
―― SVリーグの放映権ビジネスには、プロ野球やJリーグとは違う可能性がありそうですね もっとも放送「だけ」だと、まだ価値の提供は難しいと考えています。現地法人がある日本企業さんを巻き込みながら、パートナーシップを組むとか、もう少しアクティベーションを絡めて、現地に出ていって何かすることも必要だと思います。
現地のみなさん皆さまにとっても日本の我々にとっても、双方の課題解決につながる取り組みができればいいですね。放送・配信権料を売ってお金が返ってくれば、一時的には良いのかもしれません。ですが、永続的にはなりません。
世界の中で見たとき、サッカーやバスケットボールに比べると、バレーボールの市場はまだ伸びしろがあります、みんなで強くなっていく、みんなで広げていくことを考えたいです。マーケットとして有力なエリアに乗り込んで、放映権料を取って日本だけが潤うのでなく、みんなでバレーボールを成長させていく――。どう、「グロース」していくかが大事になります。