キャッチアップ接種の期限迫る!10代・20代で知っておきたい子宮頸がんとHPVワクチンのこと【医師解説】
リスクはある? 副反応は?
「HPVワクチンは、新型コロナワクチンと同じ筋肉注射。新型コロナワクチンは接種時よりも翌日痛くなることが多いのに対して、一般的にHPVワクチンは接種した時に接種部位に多少痛みがあり、だんだんと痛みがひいていきます(感じ方には個人差はあります)。 ワクチンの安全性について、不安を抱かれるかたもいるかもしれませんが、一時期大々的に報道されていた副反応については、HPVワクチンとの因果関係は確認されていません。 HPVワクチンをうっているグループとうっていないグループで大規模な調査をすると、副反応と疑われた諸症状の発生頻度に差がないことがわかっています。つまり、HPVワクチンのせいでそういった症状が起きたわけではないということ。もちろん、個別の症状に対しての治療は適切に行われるべきですが、他のワクチンと同様に安全性が確認されているワクチンと思っていただきたいです」 HPVワクチン接種後に生じた症状については、都道府県ごとに協力医療機関が設置されているので、心配な場合は接種を行った医師またはかかりつけ医に相談を。(出典:厚生労働省)
男性も接種可! 費用は?
「小学校6年~高校1年相当の女性は、国の補助によって、ワクチンを無料で接種することができます。補助の対象となるのは、原則高校1年生の3月まで(それ以降の接種は自己負担)。ワクチンは全部で3回、4カ月~半年かけて打つので、遅くとも高校1年生の方は11月中には1回目を打ってもらえたらと思います。接種1回あたり15,000円くらいする高いワクチンなので、せっかくの機会を逃さないでいただけたらなと思います」 期間を延長して補助している自治体もあるそうなので、まずはお住まいの自治体(市区町村)に問い合わせしてみて! また、それ以上の年齢の女性や、もちろん男性も、自費でワクチンを接種することが可能。 「予防接種によって、子宮頸がん以外にも、中咽頭がん・陰茎がん・肛門がんなど男性がかかりうるがんや、尖圭コンジローマという性感染症も予防することができます。公費の補助がない場合は、3回の接種で約4~5万円で接種することが可能です。3回接種すれば、20年ほど効果が持つといわれています。男性も、初めての性交渉の前に接種するのが最も有効ではありますが、接種して以降の感染を予防することができるので、すでに性交渉の経験がある人にも効果はあります 」