小売りのトライアル、公開価格と比べ一時47%高-今年最大IPO
(ブルームバーグ): ディスカウントストアチェーンのトライアルホールディングスが21日、東京証券取引所グロース市場に新規株式公開(IPO)し、株価は公開価格と比べ一時47%高となった。IPOの規模は、国内では今年最大となる388億5000万円。
初値は2215円と公募・売出価格の1700円を30%上回り、一時は2497円まで上げ幅を広げた。約2285万株(オーバーアロットメント除く)が公開され、上場規模は昨年10月のKOKUSAI ELECTRIC(コクサイE、1250億円)以来の大きさ。
トライアルHDは昨年4月、上場手続きを延期すると発表していたが、株主還元と企業業績の改善で投資家が日本株に注目する中での上場となった。日本銀行は19日、マイナス金利政策の解除を決める一方、当面は緩和的な環境が継続するとの見通しも示すなど金融政策の転換時期とも重なった。
ブルームバーグが集計したデータによると、過去5年間にIPOで少なくとも1億ドル(約151億円)を調達して日本で上場した企業は、取引初日に株価が18%上昇した。
トライアルHDは280以上の店舗を運営し、割安な価格で生鮮食品や総菜、生活用品、家電といった幅広い商品を扱っている。調達資金は、新規出店や店舗改装、新しい物流センターなどに充当する予定。
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原題:Trial Holdings Set to Debut After Japan’s Largest IPO This Year(抜粋)
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Filipe Pacheco, Yasutaka Tamura