【時系列でわかる⑥】6日更新 イスラエル軍「ガザを北と南に分断」と宣言 市街戦本格化へ
■11月4日 イスラエル軍、ガザ市街地に進軍 南部への退避を呼びかけ
イスラエルの国防相は4日、ガザ市の市街地に進軍したと明らかにした上で、改めて住民に退避を呼びかけました。 イスラエル軍が5日に公開した地上作戦の映像には、戦車や兵士らがガザ地区内の建物の間を進む様子が映されています。 地元メディアなどによりますと、イスラエルのガラント国防相は4日、ガザ地区への地上作戦をめぐり、「ガザ市を北と南の両方から攻撃しており、市街地にも進軍している」と述べました。「ガザ市にいる全員に命の危険がある」としています。 また、イスラエル軍は5日、地上作戦の開始以来、ハマス側の拠点など2500以上の標的を攻撃したと明らかにしました。 AP通信によりますと、ガザ市を含むガザ地区北部には、まだおよそ30万人が残っているとされています。 イスラエル軍はガザ地区北部の住民に対して、5日も再び南部への避難を促しましたが、ハマスが北部の住民を人間の盾として利用するために、退避を阻止しようとしたと非難しています。 一方でイスラエル軍は連日、北部や中部にある避難所の学校などへ空爆を繰り返しており、民間人の死傷者も増え続けています。
■11月5日 イスラエル軍、ガザ地区中心部へ 住民に「4時間の避難時間」
イスラエル軍は、ガザ地区の住民に4時間の避難時間を与えるとして、改めて退避を呼びかけました。今後、市街戦が本格化するとみられます。 ハマスが公開した映像で、イスラエル側の軍用車両を至近距離から攻撃し、撃退したとしています。 一方、イスラエル軍も新たな戦闘の映像を公開しました。ガザ地区の住民に対しては、4時間の避難時間を与えるとして、改めて退避を求めました。 市街戦が本格化するのを前に、人道的な配慮を示す狙いがあるとみられます。こうしたなか、ネタニヤフ政権の閣僚の1人が、5日、ラジオ番組で、ガザ地区への核使用をめぐり「選択肢のひとつ」と発言しました。 ネタニヤフ首相は、この閣僚の閣議への出席を禁じるなど、火消しに追われています。一方、イスラエル軍は、ハマスの戦闘員に襲撃された音楽祭参加者の車両を、一部外国メディアに公開しました。 音楽祭の主催者 ローラさん 「隠れる場所がなかったので、この車に戻ってきて隠れました。(車に隠れてから)10分後くらいで外から銃撃音が聞こえてきてとても恐ろしかったです。赤ちゃんなどを含めて、全ての人質が家に帰れるように、あらゆる手立てを講じないといけません」 ガザ地区内では、依然として240人が人質となっていて、安否が懸念されています。