【時系列でわかる⑥】6日更新 イスラエル軍「ガザを北と南に分断」と宣言 市街戦本格化へ
■11月3日 米国務長官がイスラエル首相らと会談
イスラエルを訪問したアメリカのブリンケン国務長官は3日、ネタニヤフ首相らと会談し、人道目的での戦闘の一時停止などを協議しました。 ブリンケン国務長官はネタニヤフ首相らとの会談後、ガザ地区の民間人保護のため、戦闘の一時停止を要請したことを明らかにした上で、「準備と調整には時間がかかる」と述べ、引き続き協議する考えを示しました。ガザ地区で不足している燃料をめぐっては、南部の病院などへの輸送にめどがついたとしています。 一方、ネタニヤフ首相は会談後にテレビで演説し、「人質の返還を含まない一時的な停戦を拒否する」と述べました。240人以上とされる人質が解放されるまで一時的な停戦はないと強調しています。 また、レバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の最高指導者・ナスララ師が、戦闘が始まってから初めて演説し、10月7日のハマスの攻撃については関与を否定したものの、「我々はあらゆる可能性に対して備えがある」とイスラエルに警告しました。 イスラエル軍の地上作戦は3日も続き、ガザ地区の保健当局は先月7日の衝突以降、ガザ地区の死者は子ども3826人を含む9257人にのぼると発表しています。
■11月3日 ガザ地区で救急車の車列空爆…15人死亡 イスラエル軍「ハマスが使用」
パレスチナ自治区ガザ地区で3日、救急車の車列が空爆され、ガザ地区の保健当局によりますと、15人が死亡しました。イスラエル軍は「ハマスのテロリスト集団が救急車を使用していた」として、空爆を行ったことを認めました。 ロイター通信によりますと、イスラエル軍が3日、ガザ地区にあるシファ病院付近で救急車の車列を空爆しました。ガザ地区の保健当局は15人が死亡、60人がケガをしたと発表し、「救急車が南に向けて移動することは事前に、全世界に通告していた。イスラエル軍は大きな罪を犯した」と非難しています。 一方、イスラエル軍は「ハマスのテロリスト集団が救急車を使用していた」として空爆を行ったことを認め、この攻撃でハマス戦闘員を「無力化した」と主張しています。その上で、「ガザ地区のこの地域は戦闘地域だ」と述べ、民間人は南部に避難するよう呼びかけています。 こうした中、アメリカ政府高官は3日、ハマスに拘束された人質を救出するためには「かなり大規模な戦闘の一時停止が必要」との見方を示しました。また、ガザ地区から外国籍を持つ人や負傷者を脱出させるのに時間がかかった理由について、ハマス側から当初、出された脱出を求める負傷者リストにハマスの戦闘員が含まれていて、それらを除外するのに時間がかかったなどと説明しました。