フグが海なし県・滋賀の名物になる? 条例改正、除毒処理後の調理が免許なしでOKに
■観光振興にも
フグの取り扱いについては都道府県でまちまちだった。それが、近年の海水温上昇によるフグの分布域変化や、海外への日本のフグ食文化の輸出などを受けて統一すべきだとの要望がある中、県が国が示した基準に沿って条例を改正した。
「大分県の友人を訪ねると季節を問わず、フグ料理をごちそうしてもらう」という同組合の井上理事長は「県条例の改正で、お店で新たなメニューを提供したいと考えていた組合員にとっては大きなチャンスとなる」と指摘。「滋賀県民にはフグは冬のごちそうで、普段、食べるものとの認識がない。フグ料理がいつでもおいしくいただけるものとなれば、飲食店も県民も、また、滋賀を訪れる観光客にも喜んでもらえる」と期待している。
「海なし県」の名物がフグ料理というのも夢物語ではない。(野瀬吉信)