意外と知らない「携帯ストラップ」はなぜケータイ文化として廃れたのか
つまり、良くも悪くもガラケーは「留め具を付けてもなお、端末に傷が付いたり、故障したり、紛失してしまうならば仕方ない」と諦めが付く価格帯だったと言えるのではないでしょうか。 一方、ガラケーの時代に比べ、2024年現在のスマホは10万円台の端末が珍しくなく、極めて高級化が進んでいると言えます。よってストラップによって端末に傷がつくことに抵抗感があり、どちらかと言えば頑丈なケースに入れた上で液晶を保護しながら使うニーズが高まった可能性が高いでしょう。 ■「携帯ストラップと相性が良い価格帯」からスマホ自体が乖離した可能性がある ガラケーとスマホは、同じ「携帯電話」としてしばしば比較対象になります。しかし『1万円台半ばが当たり前だった「ガラケー」』『10万円前後が当たり前である「スマホ」』には価格帯にそもそも大きな開きがあり、その周辺機器やアクセサリーに求められる役割にも違いがあるのは当然であるとも言えるでしょう。 スマホを「ガラケーの後継」と捉えるならば、端末価格そのものがあまりに高騰しすぎているのが2024年時点の現状かもしれません。極めて高価な端末に対しては「ストラップを付ける」ことよりも「ケースやカバンで携行性を高めたり、端末自体を保護する」のを優先するのは自然なことです。 裏を返せば、安価であり、なおかつ「留め具を付けてもなお傷ついたり、故障したり、紛失してしまうなら仕方がない」と諦めがつく価格帯の通信機器には「スマホとは別のニーズ」がいまでもあるのかもしれません。
オトナライフ