高齢親の「実家の片づけ」で失敗しないコツ4つ。捨て活の強要はNG
片づけが無理なら、コミュニケーションだけでもよい
片づけに拒否反応が強くて、小掃除程度さえも無理なら「これいいね! ちょうだい」と譲り受けることを繰り返し、地道に不用品を減らしていくのも手かもしれません。私はこの方法で親から便利グッズや不要な家具類を手放してもらいました。 片づけを強いるのではなく、まずは親と良好な関係をつくること。親の性格や相性など、個々に違うのでいろんなやり方があるはずです。親の生活が快適になるように困りごとや不用品などを聞き出し、片づけにつながる行動に移すことで、抵抗少なく実家の片づけが進むきっかけになるのではないでしょうか。
ほぼ見返さない思い出のものは「データ化」するのも手
整理収納アドバイザー・大木聖美さんは、まず実家に残してきた“自分のもの”から捨てました。そのひとつとして挙げられる「写真やアルバム」は、持ち帰るだけでなく残すかどうかも判断したいところです。 一生のうちほとんど見返すことのない卒業アルバム。実家に置いておいても仕方がないので自宅に持ち帰りましたが、同窓会の際に卒業アルバムをデータ化してくれた友人がいたのでそれをダウンロードし、原本は破棄しました。自分で写真に撮るなどして保管してもいいですよね。 また、45歳を過ぎた頃にふと「学生の頃の思い出は、心の中にあれば十分」と気持ちが切り替わり、実家にあった写真を9割ほど処分しました。これまで見返すことがなかった写真を最後に確認し、しっかり胸に刻んだので後悔はゼロ。むしろ心がすっきりしましたよ。 高齢の親が片づけようとして、ケガをしてしまっては大変! そうなる前に、自分のものは自分で処分しましょう。
使うことがない古びた家具も、体力があるうちに捨てて
実家の自室クローゼットを開けたら、引き出しは色褪せ、スチールの引き出しは開け閉めするたびに異音がして劣化具合にびっくり。使い続けることは困難と判断し処分しました。 わが家の両親は共に80代。もともときれい好きで整理上手なのですが、子どものものを勝手に触ったら悪いと思って私の部屋をそのままの状態にしていたそう。あるとき、「子ども部屋を趣味の部屋にできたらうれしい」と聞いて猛省。すぐさま自分のものの片づけに取りかかりました。 よく片づけサポートの現場で、入りきらないものを実家に持っていくと話される方がいらっしゃいますが、全力で阻止しています。実家は物置ではないですし、巡り巡って実家の片づけを始めた自分に降りかかってきますからね。実家の片づけをするなら、まずは自分のものから見直してみてください。
ESSEonline編集部