〔東京外為〕ドル、153円台後半=実需筋などの買いで上昇(11日午後5時)
11日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋などの買いが強まり、1ドル=153円台後半に上昇している。午後に入って一時上値を伸ばしたが、終盤は買い一服となった。午後5時現在、153円63~64銭と前週末(午後5時、152円63~64銭)比1円00銭の大幅ドル高・円安。 ドル円は早朝、前週末の海外市場で方向感を欠いた流れから152円台後半で取引された。その後は実需筋の買いが先行し、仲値にかけて153円付近に浮上。正午前後は153円30銭台に続伸した。午後は調整的な買いも加わり、午後2時すぎに153円70銭近くまで上値を切り上げた。終盤は買い一服となり、153円60銭前後で推移した。 前週末の海外市場では、欧州時間に152円10銭台まで下落した後は152円50銭近辺に持ち直した。米国時間の序盤には152円80銭台まで水準を切り上げたが、中盤は152円30~80銭台のレンジ圏で推移。終盤は152円40銭前後で一進一退となった。「欧米時間を通じて方向感に乏しい」(FX業者)と指摘される。 週明けの東京は、早朝から実需筋の買いが先行した。また、10月の日銀決定会合「主な意見」で、追加利上げについて「時間をかけて慎重に行う」との認識が示されたこともドル円を支援した。午後は「調整的な買いも加わった」(為替ブローカー)という。 市場では「先週後半にトランプトレードが巻き戻された後を受け、調整買いが入りやすかったのではないか」(同)と指摘される。また、「米大統領選で大きく上下した後の落ち着きどころを探る状況が続いている」(大手邦銀)との声も聞かれた。 ユーロは終盤、対円で伸び悩み。対ドルは軟化。午後5時現在、1ユーロ=164円23~25銭(前週末午後5時、164円53~54銭)、対ドルでは1.0689~0690ドル(同1.0779~0779ドル)。