名古屋の旧テレビ塔に「ゴジラ」襲来、山崎監督も「運命感じる」 9月まで展示やイベント
名古屋市の中部電力MIRAI TOWER(旧名古屋テレビ塔)の開業70周年を記念して、同じ70年前に最初の映画が公開された「ゴジラ」のオブジェが19日、塔の前で披露された。最新のゴジラ映画を手掛けた山崎貴監督も駆け付け、除幕式で「ゴジラにふさわしい場所で、運命を感じる」などと語った。関連イベントや展示が9月23日まで開かれる。
70年前の開業時に初代ゴジラ映画が公開
旧名古屋テレビ塔は、東京タワーより4年早く、日本初の集約電波鉄塔として1954(昭和29)年6月20日に開業。同じ年の11月3日に初代ゴジラ映画が公開され、翌年4月24日には第2作『ゴジラの逆襲』の公開に合わせ、塔の下で「ゴジラ祭り」が開かれたという。こうした縁から開業70周年の今年「ゴジラ襲来!」と題したイベントが企画された。 テレビ塔は2011年のアナログ放送終了に伴い電波塔としての役目を終え、耐震改修工事を経て2021年に名称も「中部電力MIRAI TOWER」と変えた。周辺の久屋大通公園も「Hisaya-odori Park」として再整備され、塔の南側に水盤のある「ミズベヒロバ」も設けられた。
『-1.0』宣伝用オブジェ「ようやく水の上に」
ミズベヒロバで行われた除幕式には、名古屋テレビ塔株式会社の大澤和宏社長、愛知県の大村秀章知事、名古屋市の河村たかし市長と山崎監督らが出席。水盤の上に設けられた白い幕を外すと、高さ3メートル近くのゴジラの頭が現れた。 山崎監督によれば、このオブジェは『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』の完成披露時から宣伝用に全国を回っていたもの。山崎監督は「長い間トラックに乗っていたのが、ようやく水の上で、本来の場所に来た感じがする」と満足した表情。テレビ塔とゴジラとの縁に触れ、「運命のようなものを感じる。(塔とゴジラの関係を紹介する)展示とこのゴジラを見て、立体的に楽しんでもらえれば」と述べた。 オブジェはライトアップを含めて誰でも鑑賞できる。塔の3階で開かれるパネル展示「中部電力MIRAI TOWERとゴジラ、70年の軌跡」も入場無料。高さ90メートルの展望台で映像作品などが鑑賞できるナイトイベントは大人(高校生以上)1800円、小人(小中学生)800円。そのほかスタンプラリーやオリジナルグッズ販売などもある。 (関口威人/nameken)