慶大・清原正吾〝大学ラス闘〟号泣連勝締め…今後の進路は「自分と見つめ合って」熟考へ/東京六大学
東京六大学野球秋季リーグ最終週第2日(10日、早大1-2慶大、神宮)早慶2回戦が行われ、慶大が2-1で競り勝って2連勝。清原正吾内野手(4年)は4打数1安打で大学最後の公式戦を終え、今後の進路については「何も決め切れていない」と話した。敗れた早大は勝ち点4の8勝3敗2分けで明大と並び、12日に優勝決定戦を行う。優勝決定戦は2010年秋以来、リーグ史上13度目で早大は2季連続48度目、明大は3季ぶり44度目の優勝を懸ける。 【写真】スタンドから手を振る父・清原和博氏 2万6000人の観衆が詰めかけた早慶戦で、勝てば優勝だった早大に2連勝。プロ野球で活躍した清原和博氏(57)の息子として注目された清原は、観客席の仲間に向けて「ありがとう」と叫びながら男泣きした。 「僕自身だけでは4年間、やってこられなかった。監督をはじめ、家族や(チームの)みんなに対してありがとうという気持ちがこみ上げてきた」 四回に得点につながる二塁内野安打をマーク。最後の打席となった九回は空振り三振を喫し「僕らしくていいんじゃないかな」と振り返った。 慶大では中学、高校と6年間、離れていた野球を再開。4番打者を担うまでに成長し、4年春に一塁手でベストナインを初受賞し、この秋は初本塁打を含む3本塁打を放った。リーグ戦通算31試合に出場し、打率・254(114打数29安打)、12打点。「野球が僕の家族をまたつないでくれた」と感謝した。 父と同じプロ野球の世界を志したが、10月のドラフト会議は指名漏れ。未完の大器には独立リーグなど10球団近くがオファーを出しているとみられる中、今後の進路については態度を保留した。 「何も決め切れていない。どの選択肢もあり得るというか。早大戦で2連勝することだけを考えて過ごしてきたので、明日以降、ちゃんと自分と見つめ合って考えたい」と話し、大学で野球をやめるかを含め熟考する考えを示した。(児嶋基) ■清原 正吾(きよはら・しょうご) 2002(平成14)年8月23日生まれ、22歳。東京都出身。小3で軟式野球を始める。中学時代はバレーボール、慶応高ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で野球部に入り、2年秋の東京六大学野球リーグ戦でデビュー。3年春に初安打を放った。今春は13試合に出場し、打率・269(52打数14安打)、7打点で初のベストナイン受賞。今秋は打率・264(53打数14安打)、3本塁打、5打点。186センチ、90キロ。右投げ右打ち。