京産大PR川口新太が先発「乗り越えるのではなく、ぶち壊します」1・2早大戦/大学選手権
全国大学ラグビー選手権準決勝(来年1月2日、東京・国立競技場)で早大(関東対抗戦1位)と対戦する京産大(関西2位)は31日、京都市北区の自校グラウンドで約1時間半、練習した。出場メンバーも発表され、右PRに川口新太(4年)が3試合ぶりに先発。過去10度はね返されてきた準決勝突破へ、「スクラムで圧倒して勝つ」と必勝を誓った。 【写真】積み重ねたタイヤでスクラムの押しを確認する京産大PR川口新太 今季の早大は激戦の関東対抗戦で全勝優勝したV候補。京産大とは3大会連続の対戦で、昨季は28-65と完敗しているだけに雪辱の思いは強い。 京産大の広瀬佳司監督も「(早大は)めちゃめちゃ強い。ディフェンスが素晴らしく、なかなかトライは取れない。リベンジを狙ってくると思う」と警戒。「FW戦で優位に立ちたい。圧倒するぐらいのプレッシャーをかけ、メンタルに働きかけていくような試合にしたい」と思い描く。 そこで要となる右PRに抜擢したのがスクラムではチーム最強、186センチ、120キロの巨漢・川口だ。「自分が一番見せられるプレーがスクラム。自分が持っているものをすべて出す」と闘志を燃やす。 川口は2年時の大学選手権準々決勝・慶大戦は2学年上の渡辺龍、3年時の準決勝・明大戦は1学年上のヴェア・タモエフォラウ(現BL東京)と直前の負傷で欠場となった当時の4年生に代わって先発。「試合前日は緊張で嗚咽(おえつ)が止まらなくなった」という重圧を乗り越え、「先輩たちをこのまま引退させられない」と奮闘した。 そんな心優しき男は最上級生となった今回はチームの仲間と自分のために闘う。 「大学日本一へ、自分たちの代でやってやろうという気持ちがあります。まずは早大。すごいでかい壁だと思いますが、団結して一つになり、乗り越えるのではなく、ぶち壊します」と力を込めた。(月僧正弥)