アカハラダカ 渡りの季節 奄美大島で観察会
鹿児島県の奄美群島に秋の訪れを告げる野鳥アカハラダカが渡りの季節を迎え、奄美市名瀬で22日、NPO法人奄美野鳥の会(永井弓子会長)主催の観察会があった。会員や一般の計20人が参加。群れが旋回しながら上昇する「タカ柱」は見られなかったものの、3個体を確認し、参加者から歓声が上がった。 アカハラダカは朝鮮半島や中国の東北部で繁殖し、東南アジアに渡って越冬する小型のタカ。成鳥は全長約30センチ。和名は首付近から腹部にかけて赤色がかっていることが由来。旅の途中、奄美に立ち寄る。 同会は毎年9月に渡りの数やその日の天候、気温などを記録しており、今年は9月17日に4羽を確認した。会員の岩元さよ子さんによると今年は例年に比べて飛来が遅いため、10月初旬ごろまで観察できる可能性があるという。 この日はアカハラダカの数は少なかったものの、カラスバトやリュウキュウツバメ、リュウキュウサンショウクイなど、鳴き声を含め14種の鳥類を確認。参加者は双眼鏡を片手に、鳥のさえずりや飛ぶ姿にも注目しながら観察を楽しんでいた。 父親と一緒に参加した奄美市内の小学5年男児(10)は「鳥が好き。去年はアカハラダカをたくさん見ることができた。今年も会えてうれしい」と笑顔で話していた。