「日本人でよかった」…プロ投資家が実践している〈これから上がる銘柄〉の見つけ方
『会社四季報』を読むなら、断然「紙版」がおすすめ
日経新聞にオンライン版があるように、『会社四季報』にもオンライン版があります。『会社四季報』は2000ページ以上もあるので、物理的にかさばります。 ついオンラインを選びたくなるかもしれませんが、そこはあえて紙版にするようにしてください。 なぜなら、世界で唯一、全上場会社を1冊にまとめたという「一覧性」の強みがいかんなく発揮されているからです。 さらに、株式投資に『会社四季報』を役立てるようになると、「この銘柄について、前号ではどんなコメントをしていたんだろう?」と見てみたくなることがしばしばあります。 また、特集記事も同じテーマを繰り返しているため、何年前のこの特集ではどんなことを言っていたかなど、検証のために読み返したくなることも出てきます。 そんなときに、さっくりと読み比べができるのは紙版ならでは。オンラインでは画面を切り替える作業が煩雑で、かえって手間がかかります。
『会社四季報』を「読み物」として面白がれば◎
『会社四季報』というと、「数字だらけ」のイメージが強いのではないでしょうか。 そんな場合は、読み物だと思って読んでみてください。巻頭の「〇号のポイント」というページには、四半期ごとの独自の予想が簡潔にまとめられています。 「業種別業績展望」には各業種の押さえておきたい数字が掲載されていますので、ここを見れば日本の産業構造が一発でわかります。 個別銘柄のページについては、はじめのうちは会社名を見ていくだけでもかまいません。「こんな会社あったんだ」と思うことが大事なのです。 こんな名前も知らないような会社が株式市場に上場しているんだな、という素朴な思いが、「どれ、一つどんな会社か見てみようか」につながり、「へえ、この会社こんなこともやっているんだ」と興味が湧き、「それでこの会社は本当に儲かっているのか?」といった疑問になり、「あれ? この数字ってどういう意味を持つんだっけ?」などの気づきに変わっていくこともあるでしょう。そうなればしめたものです。 自発的に興味を抱いたものについて、人はさまざまなことを知りたくなり、理解しようとします。 投資セミナーで講師に教えてもらうよりも、あなた自身がその銘柄について理解するために手を尽くして調べることで、確実に個別銘柄を見る目は養われていきます。 そうなるための第一段階が、『会社四季報』をめくってどんな会社があるか、会社名を見ていくことなのです。 ちょっと気になる会社名が出てきたら、ぜひ名前の横にある「特色」を読んでみてください。それがその会社の「究極のプロフィール」です。ここの欄に「世界首位」や「シェア首位」などとあれば、要注目銘柄です。