週2で風邪リスクが50%減!「正しいサ活」で病気予防。“サウナ依存症”にも要注意
依然として続くサウナブーム。 全国各地にサウナ施設が続々新規オープンしたり、サウナ室の蒸気をタオルで扇ぐ「熱波師」がカリスマ的人気を博したりしている。もはやブームは“終息”ではなく、“定着”のフェーズに入っているといえよう。
サウナが身近になった今だからこそ知っておきたい「正しいサ活」について、医師であり日本サウナ学会代表理事でもある加藤容崇先生に伺った。
「ととのう」=体の「バグ」が関係している?
ーーサウナーが口を揃えて言う「ととのう」の正体はなんですか? サウナといってもただサウナ室に入って温まるだけで「ととのう」わけではありません。 「ととのう」ためには、サウナ→水風呂→外気浴(休憩)という基本サイクルを3セットほど繰り返すことが必要です。この一連の流れで自律神経が大いに刺激されるからです。 というのも、熱いサウナ室と冷たい水風呂で交感神経(緊張状態のときに働く)は優位になります。その流れで外気浴をすることで体は興奮状態から一転リラックスモード(副交感神経優位)に。こうした日常生活では味わえないような副交感神経優位の状態が「ととのう」と呼ばれるものだと思います。 しかも、交感神経が上昇したことによって分泌されたアドレナリンがまだ血中にある状態なのに、体はリラックスしているという「バグ」が発生している。こうした「バグ」もまた「ととのう」(意識が清明に晴れているのにリラックス状態)ためには必要なのです。 ーーどれぐらいサウナ室に入ったらいいのでしょう? 目安の時間を教えてください。 多くの方が誤解していますが、サウナ室の時計(多くは12分計や砂時計)を当てにしてはいけません。〇分がいい! といった指標はないからです。サウナ室のコンディションやその日のご自身の体調によって異なるので、サウナの「入室時間=〇分」と決めないほうがいいでしょう。 ーーでは、なにを基準にしたらいいのでしょうか? 心拍数です。心臓が早く動きすぎると体に負担がかかるので、軽い運動をしたときの心拍数を覚えておいて、同じぐらいになったら退室し、水風呂に移行しましょう。 ーー水温が一桁台の水風呂を「グルシン」というらしいですが、そんなに冷たい水風呂にはいって大丈夫なのでしょうか?