ダイドーグループHD 中間売上過去最高 国内飲料は数量減から巻き返し
ダイドーグループホールディングスの25年1月期第2四半期連結決算は、売上高は前期比15.6%増で中間期として過去最高。経常利益は21.3%減の増収減益。主力の国内飲料事業は23年11月の同社先行値上げや天候不順などが販売数に影響し厳しかったが、トルコでの飲料事業を主とする海外事業と、食品事業が好調に推移した。通期は引き続き海外事業がトルコ飲料事業と、ポーランドのヴォサナ社取得による効果で好調に推移し、増収営業増益を見込むが、経常利益はトルコリラの為替差損計上で減益を予想する。 国内飲料事業は、特に23年11月の値上げが販売数減に影響して売上減につながった。利益面では人手不足解消などを図るスマートオペレーションの導入コスト増などで減益となった。ただ、自販機稼働台数の大幅な増加を達成し髙松富也社長は「成長への基盤を着実に整えた」と評価した。 同事業の通期も減収減益見込みだが、新商品や各種取り組みで「上期の遅れを取り戻して減益幅を縮小」(髙松社長)させる。 その下期取り組みでは、コーヒー飲料主力のデミタスシリーズのリニューアルのほか、「(コーヒー飲料の)価格のバリエーションを充実させる」(同)として、一部商品の値下げで「(消費者が)手に取る機会を広げる」(同)。 具体的な取り組みについて国内飲料事業を担うダイドードリンコの中島孝徳社長は「価格訴求などのPOPも用意し、当社自販機に来ていただく」など、「価格戦略、コーヒーの商品ラインアップ充実、コラボキャンペーン」などに取り組み、販売数量は「まずは前年並み水準まで戻す」としている。 また、その他事業では、海外飲料事業、医薬品関連事業、食品事業はいずれも中間期で増収増益。通期では海外と食品は増収増益、医薬品は増収減益を予想している。 通期業績予想については、期初は為替変動やトルコのインフレ率が不明確なため未定としていたが、ある程度の見通しが立てられるようになり、8月27日付で公表した。