7日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、米大統領選でのトランプ氏勝利を受けた買いが一巡した後、1ドル＝154円台半ばで伸び悩んでいる。一時154円台後半まで続伸したが、株価反落などで戻り売りが出た。正午現在、154円43～44銭と前日（午後5時、153円93～94銭）比50銭のドル高・円安。 　ドル円は早朝、前日の海外時間に買いが続いた後を受け、154円40銭台で取引された。午前9時前後は、財務官の円安けん制発言で154円20銭台に緩んだが、その後は実需筋の買いなどで反発。仲値前に154円70銭付近まで上値を切り上げた。ただ、日経平均株価が反落したこともあり、正午にかけては154円台半ばに水準を下げた。 　前日の海外市場では、欧州時間は153円70銭台に緩んだ後は、トランプ氏の大統領選勝利宣言を受けて米国時間の序盤に154円40銭台に上昇。その後も米株高・金利上昇などに支援され、終盤には154円60銭台へと上値を切り上げた。 　東京時間に入ってからは、三村財務官の「投機的な動きを含めて極めて高い緊張感を持って注視する」、「行き過ぎた動きには適切な対応を取る」などのけん制発言で「いったん上値が重くなった」（為替ブローカー）という。 　その後、実需筋の買いで反発したが、「日経平均反落で戻り売りが出た」（同）という。午前中の値動きは「上下動があったが、方向感には乏しい」（大手邦銀）とされ、目先はトランプ勝利で急伸した後の「水準調整が続くだろう」（同）との声が聞かれる。 　ユーロは午前9時以降、対円で強含み。対ドルでもみ合い。正午現在、1ユーロ＝165円80～83銭（前日午後5時、165円23～24銭）、対ドルでは1．0736～0736ドル（同1．0733～0733ドル）。