マルク・マルケス、最高峰クラス7度目のタイトルは”最小限”の目標? 「まず次の1回を目指す」
ドゥカティは2025年のファクトリーチームのライダーに、マルク・マルケスを起用した。マルケスはドゥカティで、7度目の最高峰クラスでのチャンピオン獲得を目標としている。 今シーズン、ホンダからドゥカティ陣営のグレシーニへと移籍したマルケスは、6度の最高峰クラス王者に輝いたその実力に衰えが無いことを移籍以降の9戦で知らしめている。 そしてドゥカティは当初ホルヘ・マルティンを昇格させると見られていたところを、判断を翻してマルケスをファクトリーチームへ昇格させることに決定。来シーズンはフランチェスコ・バニャイヤとマルケス、ふたりの王者によるチームを組むこととなった。 今シーズン、3連覇に向けてひた走っているバニャイヤだが、大きな障害となりそうなマルケスがチームメイトとなることについては、あまり気にする素振りは見せていない。 マルケスは、自分がその立場だったとしたら、“挑戦”と受け止めるだろうと話している。 「このニュースをどう受け止めたか? 良いと思うよ。仮に僕が彼だったとしたら、僕はこの事を挑戦だと受け止めていただろう」とマルケスはDAZNに対して語った。 「今のMotoGP参戦ライダーの中で最もタイトルを勝ち取ってきたライダーとチームを組み、同じバイクに乗って、そしてそいつに勝てるということを人々に示すことができるんだ」 「僕がペッコ(バニャイヤの愛称)だったなら、そう受け止める。彼がどう感じているのかは、彼に聞いてみるしかないけどね」 なおマルケスには当初、サテライトチームのプラマックで最新型マシンを使用するオファーが提示されていた。しかしマルケスはこれを明確に拒否し、グレシーニでファクトリーマシンを使うか、ファクトリー昇格か、それとも他陣営への移籍かとドゥカティに迫った。 最終的にマルケスの思惑通り昇格となったと言えるが、ドゥカティ陣営以外の選択肢は実際に使えるモノがあったのか、それとも“ハッタリ”だったのだろうか? 「いや、そうじゃない。選択肢2ですらないアプローチだったけど……でも何でそう思うんだ? ヨーロッパのメーカーがまだふたつあって、そこは上手くいっていてこの数年で進歩している。だからそれは現実的で効果的な選択肢だったんだ」 ホンダ時代の苦戦から自信を取り戻し、ドゥカティで再びレースを楽しめるようになったマルケス。彼は世界選手権で8度、MotoGPクラスでは6度のタイトルを獲得しているが、さらに1つ記録を伸ばすことをまず目指すと話した。 「あと何回、僕は世界タイトルを取れると思う?」 「次の1回を目指そう。少なくともひとつをね」
Lorenza D'Adderio