30代ビジネスパーソンは、自分から話すのが苦手? 有川真由美さんに聞く「声がかかる人の特徴」
話しかけられやすいのは、隙のある人
――同書に関連したお話しになるのですが、話しかけられやすい人の特徴はずばり何だと思いますか。 【有川】華やかで完璧な人が話しかけられるかというと、それだけでもないと思います。例えば職場で話しかけやすい人って意外とそういう人じゃなくて、ちょっと話を聞いてくれそうな人だったり、ニコニコしているような人の方が話しかけやすいんです。 つまり、隙のある人の方が話しやすいのではないでしょうか。バリアを張っていない、心が開いている人というのは話しかけやすい。自分はちゃんとしていますとかではなくて、自然体でそういうのを見せちゃってもいいかなっていうような安心感を持っているから、相手もちょっと心地よくなるというか。 また、自分のことではなく相手に関心を向けられる人も話しかけられやすいと思います。「今日は素敵な服を着ていますね」「髪を切りましたか?」といった、相手にベクトルを向けられる人には安心して話せます。相手を受け入れられる人、そして好奇心のある人は話しかけられやすいんです。
話しかけづらい人は、意識が自分に向いている
――反対に、話しかけづらい人の特徴はどのようなものでしょうか? 自分のことを常に気にしすぎる人は、話しかけられにくいですね。よく思われたいという意識が強すぎると、緊張して縮こまったり、逆に自分を大きく見せようとしたりしてしまいます。交流会などで、自分がどう見られるかを気にしすぎると、むしろ距離を置かれてしまうんです。 ―― 具体的に見た目や振舞いに共通点はありますか? 最近は、服装だけで「怖そう」と判断されることは少なくなっています。ただし、むっとした表情や、帽子を深くかぶって表情が見えない人は話しかけにくいでしょう。サングラスをしていたり、腕を組んで偉そうにしていると、さらに話しかけにくくなります。 意図的に、あるいは無意識に「話しかけないで」オーラを出している人もいると思います。真剣に仕事や作業に集中しているときは、それも仕方ありません。しかし、交流したい場面では、スマートフォンを見続けるなどして遮断的な態度を取ると、話しかけられにくくなってしまいます。 取材・編集=PHPオンライン編集部 片平奈々子
有川真由美(作家)