キャリアもテクニックもある堤駿斗、本当の強さが証明されるのは次のタイトルマッチだ【ボクシング・畑中清詞評論】
堤はアマ13冠、キャリアもありテクニックもある。フライ級では私の息子ともグローブを交えているが、スーパーフェザー級でどこまで通じるかに注目していた。レネは元世界王者だが35歳で、下り坂の選手。堤のパワーが通用するか気になっていたが、終始前に出てラウンドをリードしていた。実質的な世界前哨戦だったゆえに、勝利し、挑戦者の権利を得たことが大事だった。次のタイトルマッチで本当の強さが証明されるだろう。 試合は8回TKOで終えた。出来は70点くらいかな。堤はボクサーとしてのパワーを備えていてテクニックもある期待の選手。それに顔もいい。しかもアマ13冠のエリートアスリート。挑戦者決定戦は勝って当然、次のタイトルマッチで本物を見せてくれるかどうかだ。今日は良くやったと思う。決めるところは決めてみせた。 今回はメインイベントの井岡戦がマルティネスのインフルエンザ感染で中止となり、繰り上がってのメインイベントだったが、ファンの期待に応えて上出来だった。(元WBCスーパーバンタム級王者、本紙評論家)
中日スポーツ